記者会見:「光る耳!? ~体内で光る血糖値センサーの開発」
本日200/6/19 BEANSプロジェクト で Life BEANSセンター から記者発表が行われ、マスコミ12社が参加しました。NHKとフジテレビジョンではTV取材も同時に行い、本日夜のニュースやインターネットで配信される予定です。(発表者:東京大学生産技術研究所 竹内昌治准教授(Life
BEANSセンター長))。
「光る耳!? ~体内で光る血糖値センサーの開発~」というタイトルで記者発表
血糖値に応じて光の強度を変化させるハイドロゲルを微細加工し、直径100ミクロン程度に揃ったビーズを作成することに成功し、さらに、これらのビーズをマウスの耳に埋め込み、写真(下)のように蛍光を観察することにが可能になりました。また、周辺のブドウ糖の濃度に応じて変化するビーズの輝度を体外から計測することもでき、将来の体内埋め込み型血糖値センサーにつながる技術といえます。
右耳に血糖値に応じて蛍光強度を変化させるマイクロビーズが埋め込まれたマウス(後頭部からの撮影)普段は光らないが、ブラックライトなど特殊な光を当てると光る様子が観察できる。
糖尿病において合併症を防ぐためには、厳格な血糖値制御が必要である。現在、多くの糖尿病患者は一日数回、指などに針を刺し、血糖値を計測しています。しかし血糖値は、食事や運動によって、大きく変動するため、一日数回の計測では、十分な経時的変化をとらえることは難しかった。このため、24時間連続して血糖値計測が行なえる方法が切望されています。 ここで開発された技術を利用すれば、患者の負担なく体内にビーズを埋め込むことが可能で、皮下を通して連続して血糖値を計測できる可能性があります。睡眠中など、自らが計測することができない場合でも、自動的に(無意識のうちに)血糖値が計測できるシステムの実現が期待できます。
この成果は、来週22日(火)米国デンバーで開催されるTransducers2009において、Life BEANSセンター研究員の柴田秀彬さんが口頭発表する予定です。
(安達淳治)
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