MNOIC/TIA

2025年12月 5日 (金)

Future Technologies from UTSUNOMIYA 2025参加報告 (2025年11月10日~12日)

 Future Technologies from UTSUNOMIYA 2025は電気学会センサ・マイクロマシン部門主催の第42回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門主催の第16回 マイクロ・ナノ工学シンポジウム、応用物理学会集積化MEMS技術研究会主催の第17回集積化MEMSシンポジウム、化学とマイクロ・ナノシステム学会(CHEMINAS)主催の第52回研究会が合同で開催するMEMS関連の国内最大のシンポジウムです。学会連携の必要性が叫ばれている中で、本シンポジウムは毎年多くの研究者が参加しており、学会連携の成功例の一つに挙げられると思います。

 今回はライトキューブ宇都宮(写真1)においてテクニカルセッションが11月10日(月)~12日(水)、テクニカルツアー(Aコース:LRT車両基地と本田技研工業、Bコース:キャノンメディカルシステムズと本田技研工業)が11月13日(木)に開催されました。

 今回、MNOICのPR及び当該分野の技術・業界動向把握のためにMNOICの鈴木とMEMSシステム開発センターの武田が参加いたしましたので、ご報告いたします。

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写真1 ライトキューブ宇都宮外観

 講演数は第42回「センサ・マイクロマシンと応用シンポジウム」が306件(基調講演1、招待講演6、オーラル73、ポスター226)、第16回 マイクロ・ナノ工学シンポジウムが200件(基調講演1、招待講演5、ポスター194)、第17回集積化MEMSシンポジウムが27件(基調講演1、オーラル15、ポスター11)、化学とマイクロ・ナノシステム学会第52回研究会が205件(基調講演1、招待講演5、ポスター199)、企画セッションが11件の計749件でした。
 技術展示・スポンサー機関は69機関でした。講演件数及び技術展示・スポンサー機関では過去最高だった昨年の講演件数756件と技術展示・スポンサー機関数71機関に及びませんでしたが、参加者数は昨年の1,290名を超える1,307名で過去最高を更新し、盛況裡のうちに無事終了いたしました。

 今年度も発表件数が多いため、昨年と同様に5パラレルセッション+ポスターセッション+技術展示で開催されました。

 今年のシンポジウムは当マイクロマシンセンターMEMS事業者連携委員会委員長である東京大学生産技術研究所 所長の年吉教授が大会委員長を務められました。年吉教授の開会の辞のご挨拶の様子(M会場)を写真2に示します。また、ポスターセッション・展示会場の様子を写真3に示します。

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写真2 年吉大会委員長の開会挨拶の様子

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写真3 ポスター・展示会場の様子

 各学会から1テーマずつ企画される基調講演としましては、以下の4件が行われました。DDS、マイクロ計測、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)、チップレット集積技術といった各分野の最新の技術に関してそれぞれの分野の第一人者からの講演がなされました。本田技研工業株式会社の波多野氏とは、講演後にいろいろお話をさせていただき、自動運転に於いてセンシング技術は非常に重要であり、これまでも搭載センサに関しては、単なる買い物ではなく、センサメーカと一体になって開発を行ってきており、我々が目指している従来にない新しいセンサの開発には期待しているとの心強い言葉をいただきました。


(1) 11月10日(月) 10:30-11:10 【CHEMINAS】

京都大学 大学院医学研究科 特任教授
秋吉一成氏:「バイオインスパイアードDDSの設計とワクチン応用」


(2) 11月11日(火) 08:30-09:10 【応用物理学会】

株式会社日立ハイテク 常務執行役員CTO ヘルスケア事業統括本部 統括本部長 
坂詰 卓氏:「医学検査領域のマイクロ計測の応用」


(3) 11月11日(火) 15:50-16:30 【日本機械学会】

本田技研工業株式会社 四輪事業本部 SDV事業開発統括部 先進安全・知能ソリューション開発部 エグゼクティブチーフエンジニア 
波多野 邦道氏:「ソフトウェアデファインド時代における、運転支援・自動運転とセンシング技術」


(4) 11月12日(水) 09:20-10:00 【電気学会】

東北大学 大学院医工学研究科 教授 兼 技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC) 3Dパッケージング技術開発部門 部門長
福島 誉史氏:「チップレット集積技術最前線」

 今回も、日本機械学会とCHEMINASはフラッシュプレゼンテーションのセッションが設けられ、それを聞いてからポスターセッションを訪れる人が多かったためか、ポスターセッションでは活発な討論が行われていたような印象を受けました。
 また、閉会式において、電気学会からは優秀ポスター発表賞(7件)・速報ポスター賞(4件)・最優秀技術論文賞(1件)・優秀技術論文賞(4件)・ファイナリスト賞(9件)・五十嵐賞(1件)・奨励賞(7件)、最優秀展示賞(1件)、フォトコンテスト賞(5件)の発表が、日本機械学会からはファイナリスト(24件)の発表が、CHEMINASからは優秀発表賞(12件、内1件は「Analyst賞」)、優秀研究賞(4件、内1件は「Lab on a chip賞」)、企業賞(新興精機賞(1件)、日本ゼオン賞(1件))、Art in CHEMINAS(最優秀賞(1件)、優秀賞(2件))、CHEMINAS研究川柳大賞(最優秀賞(1件)、優秀賞(4件))の発表がありました。

 以下に電気学会の優秀技術論文賞、五十嵐賞、CHEMINASのAnalyst賞とLab on a chip賞を示します。医学と工学が融合した新たな研究分野のテーマが多く選定された意義は大きいと思います。


【最優秀技術論文賞】(1件)
猪股 直生, 鈴木 海斗 (東北大学):
「マイクロ温度センサアレイを用いた細胞小器官の熱物性評価~空間分解能を超えて」

【五十嵐賞】(1件)
佐々木陽向(豊橋技術科学大学):
「低侵襲ニューロン計測に向けたフレキシブル基板直径5 µmニードル電極デバイス」

【Analyst賞】(1件)
西村太希(京都大学):
「尿流れ刺激の模倣により成熟化した膀胱上皮モデルの開発」

【Lab on a chip賞】(1件)
Michinao Hashimoto, Joseph zhi Wei Lee, Chang Shu-Yung(Singapore University of Technology and Design):
「3D-printable poly(vinyl alcohol) for sacrificial molding in biomimetic matrices」

 MNOICについては、会期中を通して技術展示を行いました(写真4)。会場では、従来のMEMSファウンドリへのご要望のほかに、半導体3D実装プロセスとの融合で「12インチ、8インチ」などの大口径プロセスのニーズ、光電融合など異種機能集積で「シリコン以外材料」などの加工ニーズの要因から、MNOICにかける期待を多くいただきました。

 政府の成長戦略に基づき、AI・半導体・医療を支えるMEMS技術分野についての重点的な支援などとともに、自助努力で課題解決可能な施策を検討していきたいと思います。

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写真4 MMC技術展示での説明の様子

 来年はFuture Technologies from MATSUE として、2026年11月16日(月)~19日(木)(11月16日~18日:テクニカルセッション、11月19日:テクニカルツアー)に島根県松江市の「くにびきメッセ」にて、住友精密工業の宮島博志氏が実行委員長になって開催されます。

 

(MEMSシステム開発センター 武田 宗久、MNOIC 鈴木 浩助)

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2024年12月 9日 (月)

Future Technologies from SENDAI合同シンポジウム参加報告 (2024年11月25日~28日)

 Future Technologies from SENDAI合同シンポジウムは電気学会センサ・マイクロマシン部門主催の第41回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門主催の第15回 マイクロ・ナノ工学シンポジウム、応用物理学会集積化MEMS技術研究会主催の第16回集積化MEMSシンポジウム、化学とマイクロ・ナノシステム学会(ケムナス)主催の第50回研究会が合同で開催するMEMS関連の国内最大のシンポジウムです。

 今回は仙台国際センター展示棟(写真1)においてテクニカルセッションが11月25日(月)~27日(水)にテクニカルツアー(Aコース:仙台村田製作所、CKD東北工場、Bコース:アドバンテスト研究所・アドバンテストコンポーネント、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング白石蔵王TEC)が11月28日(木)に開催されました。

 今回、NEDO調査事業「未来社会におけるMEMSセンシングデバイスの市場動向及び技術動向調査」の先端技術動向調査の一環としてMEMSシステム開発センターの武田が、当該分野の技術・業界動向把握やMNOICのPRのためにMNOIC研究企画部の渡辺が参加いたしましたので、ご報告いたします。

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写真1 会場の仙台国際センター外観

 講演数は第41回「センサ・マイクロマシンと応用シンポジウム」が307件(基調講演1、オーラル83、ポスター223)、第15回 マイクロ・ナノ工学シンポジウムが210件(基調講演1、招待講演4、ポスター204)、第16回集積化MEMSシンポジウムが30件(基調講演1、オーラル18、ポスター11)、ケムナス第50回研究会が195件(基調講演1、招待講演4、ポスター190)、企画セッションが14件(FT合同招待4、若手企画登壇10)の計756件、参加者数1,292名、技術展示・スポンサー機関71機関ともに過去最高を記録し,盛会のうちに無事終了いたしました。
 発表件数が多いため、5パラレルセッション+ポスターセッション+技術展示で開催されました。メイン会場(M会場)の様子とポスターセッションの様子を写真2と写真3に示しますが、活発な議論が行われている様子がうかがえると思います。
 日本のMEMSは最近低調がちですが、多くの若い研究者が活発に議論をしている様子から日本MEMSの復活が期待されます。

Ft_sendai02写真2 メイン会場の様子

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写真 3 ポスター会場の様子

 今回基調講演としましては、以下の4件が行われました。ここでもMEMSの重鎮のご講演に対して、フロアから若手研究者が質問する場面も見受けられ、今後の若手研究者の活躍に期待したいと思います。

(1) 11月25日(月) 10:30-11:10 【ケムナス】
  東京大学 総長 
  藤井輝夫氏:「多様性の海へ:対話が創造する未来」
(2) 11月26日(火) 08:30-09:10 【応用物理学会】
  SKグローバルアドバイザーズ 代表取締役 
  神永 晉氏:「集積化MEMSと40年~次世代へのメッセージ~」
(3) 11月26日(火) 17:35-18:15 【日本機械学会】
  国立研究開発法人産業技術総合研究所 理事長 
  石村 和彦氏:「日本の産業競争力強化に向けて」
(4) 11月27日(水) 08:30-09:10 【電気学会】
  株式会社メムス・コア CTO兼東北大学マイクロシステム融合研究開発センター シニアリサーチフェロー 
  江刺 正喜氏:「MEMSのオープンコラボレーション」

 今回ポスター発表が多いため、フラッシュプレゼンテーションのセッションが設けられ、それを聞いてからポスター発表を聞く人が多かったためか、ポスター発表で活発な討論が行われていたような印象を受けました。
 また、電気学会では若手賞・優秀技術論文賞のファイナリストセッションが設けられ、審査の結果下記発表が受賞しました。
 優秀技術論文賞として、日本が海外に負けている伝統的なMEMSデバイスであるマイクロフォンやジャイロの新しい研究やこれから伸びると考えられるバイオ関連の研究が選定された意義は大きいと思います。

【最優秀技術論文賞】(1件)
・山本貴富喜、林田健、細谷俊太(東京工業大学):「AI駆動ACナノポア法によるフェノタイプ型微生物センシングシステムの開発」

【優秀技術論文賞】(3件)
・池上尚克、白石健太郎、高橋宏、白井孝英、久保田瑶、柏木一郎(日清紡マイクロデバイス):「pd系金属ガラスメンブレンによる高破壊靭性MEMSマイクロフォンの開発」
・宇野真由美[1]、小森真梨子[1]、坂本憲児[2]([1]大阪産業技術研究所、[2]九州工業大学):「微小量生体液の粘度および電気伝導度計測に向けた不織布流路デバイスの開発」
・明石照久[1]、高橋一平[1]、船橋博文[1]、原田翔太[2]([1]豊田中央研究所、[2]ミライズテクノロジーズ):「積み木式実装による3軸化ジャイロ」

【五十嵐賞】(1件)
・島村龍伍(東京大学):「ナノスパイアを用いた絶縁層貫通式接続機構の実現」

【奨励賞】(7件)
・宇梶尚弥(電気通信大学):「電流検出型表面プラズモン共鳴センサのAu/n-Si Schottky界面における拡散の影響」
・伊藤陸(群馬大学):「気導音と骨導音を同時計測する二層流路型ヒト内耳模倣MEMSセンサの開発」
・加藤源基(豊橋技術科学大学):「エラストマーナノシートを用いた二軸ひずみ印加グラフェン共振質量センサの作製と分子質量計測」
・松下優介(豊橋技術科学大学):「植物の光合成産物可視化に向けた刺入型スクロースイメージセンサの機能検証」
・Pham Viet Khoa(豊橋技術科学大学):「電流駆動型グラフェン共振センサによる質量・粒子数マルチモーダル測定」
・Ma Cheng(京都大学):「Evaluation of the capacity of organic anion and cation transporters in a proximal tubule-on-chip model derived from hiPSC-derived kidney organoids」
・後藤慎太郎(東北大学):「Au薄膜転写による中空マイクロバンプアレイの作製」

 MNOICについては、会期中を通して技術展示を行いました(写真4)。会場では、自社での「人員不足」、「プロセス設備の不足・老朽化」、「パイロット生産から大規模生産まで小回りの利くファウンドリがない」などの要因から、MNOICにかける期待を多くいただきましたが、当方でもまさしく同様な課題を抱えており、政府のMEMS分野についての重点的な支援などとともに、自助努力で課題解決可能な施策を検討していきたいと思います。

Ft_sendai04写真4 MMC技術展示での説明の様子

 テクニカルツアーに関しては、武田がAコースに参加しました。
 仙台村田製作所は2008年7月から金沢村田製作所仙台工場として創業し、2021年7月1日から仙台村田製作所として分社独立し、「SAWフィルタ」を生産し、その生産量・シェアともトップクラスです。テクニカルツアーでは、会社の概要説明の後、SAWフィルタの構造と生産プロセスの主要工程の説明を受け、実際の生産ラインを見学いたしました。Yoleの調査ではMEMSのカテゴリーから外れているSAWデバイスではありますが、MEMSのトップ30企業に日本企業として入っている村田製作所が国内で生産しているものであり、今後MEMSデバイスの国内生産拠点の拡充へも期待したいと思いました。

 CKDは1943年設立の自動機械装置、駆動機器、空気圧制御機器、空気圧関連機器、流体制御機器など機能機器を開発・製造・販売・輸出する会社で、東北工場は半導体向けを中心とした流体制御機器及び自動車や電機・電子業界向けの空気圧機器を製造する工場として2019年に竣工されました。自動倉庫を導入し、組立・検査工程の自動化・省人化に取り組んだ「人にやさしい工場」をコンセプトに働く人に配慮した構造を有するスマートファクトリ―となっていました。テクニカルツアーでは、会社の概要説明の後、スマートファクトリ―の主要部分を見学いたしました。現在NEDO調査で実施している「未来社会におけるMEMSセンシングデバイスの市場動向及び技術動向調査」で対象としている製造分野のスマートファクトリの参考となりました。

 来年はFuture Technologies from UTSUNOMIYAとして、2025年11月10日(月)~13日(木)(11月10日~12日:テクニカルセッション、11月13日:テクニカルツアー(HONDA COLLECTION HALL))に栃木県のライトキューブ宇都宮で開催されます。


(MEMSシステム開発センター 武田 宗久、MNOIC研究企画部 渡辺 秀明)

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2024年2月 7日 (水)

MEMSセンシング&ネットワークシステム展2024 開催報告 (2024年1月31日~2月2日)

 マイクロマシンセンター(MMC)は、2024年1月31日(水)から2月2日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催された「MEMSセンシング&ネットワークシステム展」を主催しました。
 MMCブースでは、研究開発プロジェクトとして「量子干渉効果による小型時計用発振器の高安定化の基礎研究(HS-ULPAC : High Stability Ultra Low Power Atomic Clock)」、「メタサーフェスSiハイパースペクトル赤外光センシングデバイス(MESH : MEtasurface Si Hyperspectral Infrared Sensing Device)」、今年度から活動を開始している「MEMS事業者連携委員会」の紹介を始め、MNOIC事業、標準化事業、調査研究事業などを展示しました。

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写真1 MMC展示ブース

 ブース展示とともに例年通り各種講演会も開催いたしました。1月31日は特別シンポジウム「MEMS・半導体次世代テクノロジーフォーラム」、2月1日は午後にTIA-MEMSウインターセミナー/MEMS講習会、研究開発プロジェクト/SSN研究会公開シンポジウム、MEMS協議会フォーラムを開催しました。

●1月31日10:15~12:15
特別シンポジウム「MEMS・半導体次世代テクノロジーフォーラム」
@東5ホール シーズ&ニーズセミナーC
 
 本シンポジウムでは、MEMS、センサの実用化・応用先として期待される次世代テクノロジー(半導体、5G、IoT、DX、ロボット、AIなど)にフォーカス。次世代MEMS・半導体市場、最先端のMEMS・半導体技術が社会および産業に貢献するビジョンや方向性について、政策動向や最新情報を報告しました。
 
 まず「半導体・デジタル産業戦略の現状と今後」と題して、経済産業省情報産業課企画官小林健様から、半導体産業の現状と我が国半導体産業復活の基本戦略の3ステップに従った最新の進捗状況について説明がありました。さらに今般その戦略の中にSAW/BAWを含む電子部品が加わったことと、それに続いて戦略にMEMSを加えようとしていることについてのご説明をいただきました。

 次に東京大学 生産技術研究所教授年吉洋様から「産学連携MEMS研究:これまでとこれから」として、MEMS発展の過程における、発展可能性を探る大学の研究と利益一点を追究する企業の研究の違いを示して、今後もお互いに補完しながら開発を行っていく必要性についてお話がありました。

 3番目の講演は、「モバイルの進化を可能にするRFフィルター技術」というタイトルで、スカイワークス・ソリューションズ株式会社BAW/SAWフィルター開発総括副社長アレクサンドレ・シラカワ様から、RFフィルター(BAW・SAW)の設計と製造プロセスの進化に焦点を当て、通信分野における重要部品に成長した経緯と技術革新についてご報告いただきました。

 本シンポジウム最後は「産総研センシングシステム研究センターにおけるセンシング技術の半導体分野への展開」と題して、産総研九州センター所長植村聖様から、産総研で開発してきたセンシング技術、センサ製造技術とその適応事例のご紹介と、今後それらの技術を活かした半導体産業への貢献、展望についてご報告いただきました。

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写真2 特別シンポジウム

●2月1日13:30~14:30
TIA MEMS ウインターセミナー/MEMS講習会
@東5ホール シーズ&ニーズセミナーC

 例年通り、主に学生や若手技術者向けにTIAの次世代人材育成事業に協力して実施するTIA-MEMSウインターセミナー MEMS講習会を開催しました。本講習会では、人と機械とのコミュニケーションに必要な注目技術である触覚センシングの最新技術についてMEMS初心者にもわかりやすく紹介されました。

 まず「極薄MEMSハプティック素子によるリモート触覚伝達システムの開発」と題して、産総研センシングシステム研究センターハイブリッドセンシングデバイス研究チーム長竹井裕介様から、極薄MEMS技術により厚さ7µmの圧電薄膜アクチュエータの開発と振動を最大化するフィルム基板実装技術により、多彩な触覚を表現できるハプティクスフィルムの開発についてご説明いただき、この素子を用いた双方向リモート触覚伝達システムに関する取り組みついてのご紹介をいただきました。

 次に香川大学創造工学部教授高尾秀邦様から「指先の手触り感を見える化する技術:シリコンMEMSナノ触覚センサ」として、人間の指先が持つ精緻な指紋構造と触覚受容器の機能を模倣する独自の原理による「粗滑感」「摩擦感」「硬軟感」「乾湿感」「冷温感」の5大触覚要素を実現するシリコンMEMSナノ触覚センサを開発し、繊細な指先の感覚を可視化する技術をご紹介いただきました。この触覚センサは、高尾先生が設計し、マイクロマシンセンターのMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)が作製したものです。

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写真3 TIAウインターセミナー

●2月1日14:45~15:45
研究開発プロジェクト成果報告会/SSN研究開発公開シンポジウム
@東5ホール シーズ&ニーズセミナーC

 本報告会では、持続可能な社会の実現を目指してマイクロマシンセンターが現在取り組んでいるセンサやセンサネットワークシステム関係の技術開発プロジェクトの概要及び成果の報告が行われました。

 まずは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託で2023年度から開始した「NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジ/メタサーフェスSiハイパースペクトル赤外光センシングデバイス(MESH)」の基礎基盤技術を「シリコンを基材に利用した赤外光センサの展開」として電気通信大学教授菅哲朗氏からシリコンとプラズモニクスを融合することで得られるシリコン製赤外光センサの研究開発とその展開についてご報告いただきました。

 次にNEDO助成事業として実施している「非侵襲連続超高感度血中成分計測デバイス」について「血中成分モニターデバイスの研究開発 ~タニタのビジョンと商品開発の方向性~」としてタニタ蔦谷孝夫氏から研究進捗の経過報告がありました。

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写真4 研究開発プロジェクト成果報告会/SSN研究開発公開シンポジウム

●2月1日16:00~16:40
MEMS協議会フォーラム
@東5ホール シーズ&ニーズセミナーC

 本フォーラムでは、弊センター長谷川英一専務理事から今年度「産業動向調査委員会」が作成している「我が国MEMS事業者に関する動向調査」についての中間報告として、MEMS関連産業の現状とMEMS事業者の抱える課題の分析結果の紹介、並びにそれをもとに今後のMEMS戦略策定に資する政策提言などの検討を行うために新設した「MEMS事業者連携委員会」の状況についての紹介が行われました。また最後に経産省の半導体・デジタル産業戦略検討会議(2023年11月29日)が示した「半導体・デジタル産業戦略の現状と今後」に組み込まれた「MEMSの現状および今後の方向性」に対するマイクロマシンセンターの期待についての説明が行われました。

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写真5 MEMS協議会フォーラム

 今回の講演会は全て展示ホール内のセミナー会場で行われましたが、各講演会の会場は満席となり、追加の椅子を準備するほど盛況で、今回の講演テーマに対する関心の高さがうかがえました。
 2024年度は2025年1月29日~31日、東京ビッグサイト東ホールで開催を予定しております。

(MEMS協議会 八嶋 昇)

 

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2024年1月 9日 (火)

新年のご挨拶(MMC/NMEMS 2023年10大ニュース)

 新年あけましておめでとうございます。

 OECDの世界経済見通しによれば、昨年は世界経済の成長率が2.9%であったところ、本年はなお地政学的リスクやインフレの影響で、2.7%と若干の低下となるものの、後半からは緩やかに回復するとされています。ただ、昨年の日本の国民一人当たりのGDPは為替レートの影響でG7の最下位になるなど、あまり気持ちが浮き立つようなところではありませんでした。

 そのような中においても日本の経済の浮揚を図るべく、経済産業省は半導体・デジタル産業を「国家事業」と位置づけ、2021年6月に策定した「半導体・デジタル産業戦略」を2023年6月に改定を行い、その戦略の中に「MEMS」を加えていくという方向を示されています。これを受けてマイクロマシンセンターとしましても、我が国MEMS産業界の実態を、IDMのみならず、ファウンドリや装置・材料なども含めて、もう一度把握し直した上で、その課題や政策要望などの検討を行なう場とする「MEMS事業者連携委員会」を昨年11月に発足いたしました。今年からは、MEMS事業者の抱える課題等の分析や競争力を高めていくための方策の検討を本格化してまいります。委員会では多くのMEMS関連事業者や大学・研究機関の皆様のご意見・ご要望を集約致したく、広く皆様の参加を募集しております。
 また当センターは今年もDX、GXの推進に不可欠な各種MEMSセンサの開発の一環として、非侵襲で血中成分を計測するBaMBIプロジェクトや、小型原子時計の基礎研究であるHS-ULPACプロジェクト、昨年7月に開始したSi半導体プロセスと親和性が高く高機能なSi製ハイパースペクトル赤外光センシングデバイスを実現するためのMESHプロジェクトを推進するとともに、MEMS戦略にも通じるような新たなプロジェクトの獲得を目指してまいります。

 さて、当センターでは通算34回目にあたるマイクロナノ分野の展示会である「MEMSセンシング&ネットワークシステム展2024」を1月31日から2月2日にかけて東京ビッグサイトで開催いたします。今回もセンターの活動紹介、MNOICの紹介、研究開発報告とともに、各種セミナーを開催し、興味深い様々な技術報告を行います。セミナーの冒頭には経済産業省の情報産業課デバイス・半導体戦略室長に半導体・デジタル戦略関連のご講演をお願いしております。是非、多くの皆様にご来場いただき、今後のMEMSの発展のために当センターに対するご指導・ご支援を賜れれば幸いです。
 皆様方には以下のマイクロマシンセンターの2023年の10大ニュースをご覧いただき、このような私どもの活動状況をご賢察いただければ幸いです。

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マイクロマシンセンター/NMEMS技術研究機構
2023年10大ニュース
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1.「MEMS事業者連携委員会」発⾜、活動開始
 経済産業省では、半導体・デジタル産業戦略の中にMEMS戦略も加えていく方向性を打ち出されました。当センターとしてもこれに呼応して我が国MEMS産業界の実態を、IDMのみならず、ファウンドリや装置・材料なども含めて、今⼀度把握し直した上で、MEMS事業者の抱える課題等を分析し、競争力を高めていくための方策や政策提⾔等を検討する「MEMS事業者連携委員会」を発⾜しました。
 第1回委員会を11月28日に開催し、60名以上の方々にご参加いただき、有意義な議論や情報交換が行われ、経産省からもご評価いただきました。
 また、「産業動向調査委員会」と連携してアンケートを実施、現在分析結果を基に活動の基盤作りを行っています。
 委員会では多くのMEMS関連事業者の皆様のご意見・ご要望を集約致したく、広くMEMS関連事業者の皆様の参加を募集しております。

2.「GXを支えるMEMS」報告書の発行、MEMS事業者動向調査など、
   産業動向調査委員会 活発に活動
 3月末には、産業動向調査報告書「グリーントランスフォーメーション(GX)を支えるMEMS」を発行し、GXに貢献するMEMSとは何かという観点から結果を取り纏めて、好評を得ました。
 また、2023年度からは「我が国MEMS事業者の動向に関する調査」に着手し、MEMS事業者連携委員会と連携して、MEMS事業者動向調査を実施しています。
 現在は調査結果を分析し、MEMS産業・政策に関する報告書を取り纏めると伴に、国内MEMS事業者を分野別に網羅したディレクトリ作成に向けて活動しています。

3.日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門「技術功績賞」受賞
 マイクロマシン技術研究開発プロジェクトをはじめ、マイクロ・ナノ工学分野の研究開発プロジェクトを数多く推進してきたこと、MEMS展や併催シンポジウム、マイクロマシン国際シンポジウムの開催、マイクロマシンサミット、MEMS関連調査、国際標準化等の事業を通して、当分野の概念を内外に広く普及してきたこと、さらにMEMS協議会やMNOICによりMEMS産業化を支援してきたことなど、マイクロマシンセンターの長年の活動がマイクロ・ナノ工学分野に多大に貢献したとして評価され、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門から『技術功績賞』を11月8日に受賞しました。

4.NEDO先導研究プログラム「MESH」受託
 「NEDO先導研究プログラム/未踏チャレンジ」に電気通信大学、産業技術総合研究所と連名で提案した「メタサーフェスSiハイパースペクトル赤外光センシングデバイス」(MESH)が採択され、7月1日から事業を開始しました。
 電気通信大学の菅哲朗教授をプロジェクトリーダーとして、10年後の実用化を目指しSi半導体プロセスと親和性の高いSi製ハイパースペクトル赤外光センシングデバイスの実現に取組んでまいります。

5.HS-ULPAC、BaMBI、最終年度迎え、目標に向けて邁進中
(5-1)BaMBI最終年度として研究開発継続中
「血中成分の非侵襲連続超高感度計測デバイス及び行動変容促進システムの研究開発」(BaMBI)は、助成事業の最終年度として、最終目標達成に向けラストスパートに入っています。
(5-2)HS-ULPAC最終目標達成を目指し研究を推進
 防衛装備庁安全保障技術研究推進制度で受託した「量子干渉効果による小型時計用発振器の高安定化の基礎研究(HS-ULPAC)では、移動体に搭載可能な高精度原子時計を実現するため、周波数変動要因を根本から解明するとともにプロトタイプを試作して実証・評価しています。MMCでは2023年度は最終年度になるため、最終目標達成を目指し、MEMSガスセル、実験室モデル量子部、プロトタイプ真空断熱型量子部の3次試作を行っています。

6.4年ぶりに「国際マイクロマシンサミット」参加等、
  国際交流活動を本格再開
 新型コロナウイルス感染症の影響により延期されていましたが、4年ぶりにマイクロマシンサミットが5月22日~24日、ルーマニアのブカレストで対面開催され、参加しました。
 また、4月18日に賛助会員のオクメティック株式会社の親会社のフィンランドOKMETIC OYから、11月22日には海外アフィリエートのドイツのFraunhofer ENASからの研究者の受入れ等を行い、国際交流を本格開始しました。

7.MNOIC事業堅調
 現行製品の継続した製造や次期製品に向けた開発試作などを請負う工程受託コースを中心に依頼が増加し、直近3年間で20%の平均成長率を達成しています。
 産総研と連携した研究受託や企業ユーザの試作支援など、将来のMEMS産業活性化に向けた取組み案件も着実に増加しています。

8.国際標準化WG会議のホスト国となるなど、国際標準化事業を推進
 IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会) /SC47F(MEMS分野)の国際標準化WG会議を日本のホスト(マイクロマシンセンター主催)で、6月21 日~23日に、熊本県 熊本市国際交流会館にて開催しました。各国主査等と技術交流を図ることができ、各国でのデバイス開発状況やデバイス標準化検討項目など情報の共有ができ、充実した会議となりました。
 また、11月13日~17日には、フランクフルトでIEC/TC47の国際標準化全体会議が開催され、SC47FとTC47/WG7(半導体デバイス エネルギーハーベスタ、エネルギー変換・伝送分野)に関連する会議に参加しました。各国からの参加者と活発な議論を交わし、規格案審議を着実に前進させることができました。

9.MEMS展示会、セミナーが盛況
 例年通り当センターが主催する「MEMSセンシング&ネットワークシステム展」を2023年2月1日から3日の3日間、東京ビッグサイトで開催し盛況の内に閉幕しました。会場への来場者はコロナ禍が落ち着き、前回の3倍以上の方にご来場いただきました。MMCブースでは、研究開発プロジェクトの紹介を始め、MNOIC事業、標準化事業、SSN研究会の概要などを展示しました。
 また同時開催の次の5つのセミナー「MEMS・半導体次世代テクノロジーフォーラム」「TIA MEMS ウインターセミナー MEMS講習会」「研究開発プロジェクト成果報告会」「SSN研究会公開シンポジウム」「MEMS協議会フォーラム」では、何れのセミナーでも多くの聴衆が熱心に聞き入られていました。
 主な講演として「MEMS・半導体次世代テクノロジーフォーラム」では経済産業省情報産業課長の金指壽様に「半導体・デジタル産業戦略の現状と今後」と題して、半導体産業の現状と我が国半導体産業復活の基本戦略についてご説明いただき、「TIA MEMS ウインターセミナー MEMS講習会」では、筑波大学、東京大学、東北大学の先生から、MEMSに関係する研究の取組みや最新の研究成果についてご報告いただきました。
 今年は1月31日(水)~2月2日(金)に昨年と同様、東京ビッグサイトにおいて、nano tech展等と同時開催を予定しております。また今年もご来場頂けますよう関係者一同お待ちしております。

10.MMC、MEMS協議会の新体制が始動
 3月末に株式会社日立製作所の鈴木教洋様が当センターの理事長をご退任され、4月1日に株式会社日立製作所執行役常務の西澤格様が理事長にご就任されました。
 7月には、MEMS協議会推進委員会を東京虎ノ門グローバルスクエアにおいて4年ぶりに対面により開催しました。協議会副会長に就任された三菱電機株式会社上席執行役員の岡徹様が新委員長として委員会を進行され、西澤理事長にもMEMS協議会会長としてご出席いただきました。また、経済産業省商務情報政策局情報産業課の金指課長様に経済産業省の政策をご紹介いただいたほか、経済産業省、NEDO、産総研の方々と委員との間で意見交換が行われました。

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2023年11月 9日 (木)

第40回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム MNOIC 技術展示報告 (2023年11月6日~8日)

 「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(協賛 マイクロマシンセンター他)は1981年に第1回目を開催して以来、産学を中心にした研究グループ間の情報交換、アイデア討議の場として我が国のセンサ分野では最大のシンポジウムであり、本年で節目の40回目を迎えました。

 本会議場である熊本城ホールでは 2020年の第37回開催を予定しておりましたが、COVID-19感染拡大の影響を受け、オンライン開催に変更されましたので、3年ぶりの悲願成就となりました。
 折しも熊本県は、TSMCの進出など半導体ブームに沸き、本会議も活発な議論がありました。会場の熊本城ホールは約2,300 の固定席がある4F メインホール、120席の4つの会議室、さらに熊本城を眺めることができるホワイエなどで構成され、大変立派な会場でした。またご来賓あいさつで、熊本市長の大西一史氏から、熊本地震の教訓で、11,000人の3日間分の食料、水が本ホールには備蓄されていることが紹介されました(写真1)。

 開会式では、豊橋技術科学大学教授の澤田和明実行委員長から、過去最多の1,150名(11月6日現在)の参加者と686件の発表があることが紹介されました。
 次に基調講演として、ソニーセミコンダクタソリューションズの岩元勇人氏から、「3D積層型CMOSイメージセンサを進化させるプロセス技術」と題して、CMOS イメージセンサのプロセス技術視点からみた講演がありました。岩元氏自らが量産現場でも陣頭指揮を行って垂直立ち上げた経緯や、世界的に高く評価されている積層型CMOSイメージセンサのキーポイントは,Siのウエハレベルで接合する技術であることを強調されていました。
 他の基調講演としては、東京工業大学学長益 一哉氏「集積回路:使ってナンボ,使われてナンボ」という講演題目でしたが、半導体産業に限定せず、こんな日本にしたいということを学長の視点で、大学の統合や女子枠設置による女性教員や女子学生増の必要性などをわかりやすく解説されました。
 佐賀大学理工学部教授の嘉数(かすう)誠氏からは「ダイヤモンド半導体の最近の進展:パワー半導体と大口径ウェハの開発」と題し、サファイア基板上に大面積ダイヤモンド結晶成長技術の向上とその結晶成長機構について講演されました。
 また、センサシンポジウム40周年記念企画として、電気学会センサ・マイクロマシン部門長の東京大学 年吉洋先生をモデレータに、「10年後のセンサMEMSの将来像」のパネルディスカッションが行われ、現在の若手研究者たちが描く将来像や夢を語りました。会場の聴衆者からは「その技術は50年後も残る技術か?」などの質問もありましたが、パネラーは「挑戦しないことが最大のリスク」として、失敗を恐れず研究を継続する意気込みを示しました。

 MNOICについては、会期中を通して技術展示を行いました(写真2)。
お問い合わせの内容としては、MNOICが提供するサービスの主要内容や、具体的な利用の仕方から、主要装置の詳細な仕様など、ファンドリーサービスに関係する詳細な問い合わせを受けました。

 脱コロナ社会、カーボンニュートラル、SDGs、Society5.0 等の実現に向け、あらゆる分野で、MEMS、センサはほぼすべてのシステムの必須デバイスであり、その活躍が大いに期待されております。この分野でMNOICのサービスの実力をさらに向上させ、試作設備の共用化や、組織間の壁を低くし集団で力を発揮できるオープンイノベーションを推進し、我が国の次世代デジタル技術をはじめとする産業の発展に引き続き貢献していきます。 

(MNOIC研究企画部 渡辺 秀明)

Photo1_20231108写真1 大西熊本市長来賓挨拶

Photo3_20231108
写真2 技術展示の様子

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2023年4月25日 (火)

「MEMS Engineer Forum 2023(MEF2023)」出展報告

 4月19日(水)~20日(木)に、マイクロマシンセンター(MMC)からもほど近い東京両国のKFCホールで開催された「MEMS Engineer Forum 2023(MEF2023)」(写真1)に、MMCは昨年に引き続き、MNOIC(MicroNano Open Innovation Center)事業を紹介するパネル展示を行いましたので、簡単に報告いたします(写真2)。

 MEFは国内外企業からの出資によりエンジニアを中心に運営され、21世紀のキーテクノロジーとされるMEMS技術の現状と、向こう10年までの技術の将来に迫る国際会議で、今回は2009年3月の初開催から始まって第14回目の開催となり、32社のスポンサー企業が参加して8地域20名の講演者を迎え、この2日間で、13地域664名の方々が講演や出展を通じて、活発な議論が行われました。

 MEF2023の基調講演はセッション毎に1講演プログラムされ、全6セッションのトップで講演がありました。
 オープニング後のセッション1 “Streams of MEMS 1”では、台湾の国立清華大学Weileun Fang 教授から、“Leveraging Semiconductor Ecosystems to MEMS”と題し、特に台湾におけるMEMS関連産業の発展に関する解説がありました。印象に残ったのは、「台湾は狭い国土で、それゆえデザインハウス、ファンドリー、パッケージ、テストなど、MEMS関連産業の企業間、研究機関間の距離が近く、それがMEMSのエコシステム構築の一因となった」という見解で、戦略的な産官学連携がなされているように感じました。
 セッション2 “Core Equipment Technologies of MEMS”では、半導体装置、製造、販売を行う中国企業のAdvanced Micro-Fabrication Equipment Inc. (AMEC)(中微半導体設備(上海)股分有限公司)のGerald Yin氏から、半導体装置市場動向について紹介されました。半導体関連産業の中で、日本に優位性があるとされている半導体製造装置のセッションの基調講演が、中国企業から行われたことで、国内企業の更なる企業努力が必要であることを感じました。
 これら以外の基調講演としては、昨年に引き続きSi - MEMS の祖とも言うべきKurt Petersen 博士や、味覚、嗅覚センサの世界的権威の九州大学都甲潔特任教授などからの貴重な講演がありました。

 展示はKFCホールのホワイエとAnnexの2か所に分かれて開催され、国内外42社・機関からの出展と22社からの出展者プレゼンテーションが行われました。本展示会は質の高い参加者層が多いため、実ビジネスの交渉の場として有益であり、MNOICの活動について、提供できる技術や実用化や実用性に関連する内容などについての詳細な質問を受け、MEMS技術の成熟度とMNOICの知名度の高まりを感じました。

 今後もMNOIC活動を通じて、わが国の半導体・デジタル産業強化につながる活動を継続してまいります。
 本会議は毎年開催されており、次回は2024年4月17日(水)~18日(木)に、今回と同様KFCホールでの開催が予定されています。

Fig1_mef2023_20230427110001

写真1 MEF2023

 

Fig2n_panel
写真2 パネル展示

(MEMS協議会 渡辺 秀明)

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2023年2月 8日 (水)

MEMSセンシング&ネットワークシステム展2023 開催報告 (2023年2月1日~3日)

  マイクロマシンセンター(MMC)の主催する「MEMSセンシング&ネットワークシステム展」を2023年2月1日から3日の3日間、東京ビッグサイトで開催し、弊センターは会場出展並びに講演会を実施いたしました。
 MMCブースでは、研究開発プロジェクトとして「量子干渉効果による小型時計用発振器の高安定化の基礎研究(HS-ULPAC : High Stability Ultra Low Power Atomic Clock)」、「環境調和型MEMS技術の研究開発に関する戦略策定(EfriM : Environment friendly MEMS)」、昨年度から自主検討を開始した「感情センシング・フィードバックシステムの戦略策定」の紹介を始め、MNOIC事業、標準化事業、SSN研究会の概要などを展示しました。

Fig1_mems2023
写真1 MMC展示ブース

 ブース展示とともに例年通り各種講演会も開催いたしました。
 2月1日は特別シンポジウム「MEMS・半導体次世代テクノロジーフォーラム」、2月2日は午前にTIA-MEMS ウインターセミナー MEMS講習会、午後に研究開発プロジェクト、SSN研究会公開シンポジウム、MEMS協議会フォーラムを開催しました。

●2月1日10:30~12:30:
 特別シンポジウム
 「MEMS・半導体次世代テクノロジーフォーラム」@東1ホール
 本シンポジウムでは、MEMS、センサの実用化・応用先として期待される次世代テクノロジー(半導体、5G、IoT、DX、ロボット、AIなど)にフォーカス。次世代MEMS・半導体市場、最先端のMEMS・半導体技術が社会および産業に貢献するビジョンや方向性について、政策動向や最新情報が報告されました。 
 開会にあたって、MMCの長谷川専務理事より、「今回からMEMS次世代テクノロジーフォーラムからMEMS・半導体次世代フォーラムとしたが、もともとMEMSは国際半導体統計上もセンサという項目で半導体に分類されているが、日本ではロボット⇒マイクロマシン⇒MEMSという発展の経緯から半導体ということがあまり公言されていなかったところ、最近の半導体再興の機運の中で、経産省も製造装置やMEMSなどもまとめて半導体戦略の中で見ていくとの判断をされたことから、MMCとしてもMEMS・半導体フォーラムとしたものである。」旨の挨拶がありました。
 それを受けて、最初の講師に立たれたのが経済産業省情報産業課長の金指壽様で、「半導体・デジタル産業戦略の現状と今後」と題して、半導体産業の現状と我が国半導体産業復活の基本戦略の3ステップ(ステップ1:IoT用半導体生産基盤の緊急強化、ステップ2:日米連携による次世代半導体技術基盤、ステップ3:グローバル連携による将来技術基盤)についてご説明いただきました。
 次に産業技術総合研究所センシングシステム研究センター副研究センター長一木正聡様から「場でみるセンシングシステム」として、センシング技術により、人間活用あるいは生活環境の場から有意義な情報の抽出・解析を通じた価値創出が求められている中、産総研の直近の成果が価値創出にどのように寄与しているかご紹介いただきました。
 3番目の講演は、「セラミックエレクトレットの創成と静電ハーベスターへの展開」というタイトルで、東京理科大工学部准教授田中優実様からは、新規高性能無機エレクトレット材料と本材料の振動型エナジーハーベスターへの応用について、ご報告いただきました。
 本シンポジウム最後は「サーマルダイオード赤外線センサMelDIRと熱画像処理技術による活用」と題して、三菱電機の三輪祥太郎様から、赤外線センサMelDIRを活用した熱画像処理技術として深層学習を用いた人体検知技術について解説いただきました。

Fig2_mems2023
写真2 特別シンポジウム

●2月2日10:30~12:00:
TIA MEMS ウインターセミナー MEMS講習会
「MEMS最前線 大学におけるMEMS研究の面白さ」@102会議室

 今回は、筑波大学と新たにTIAに加わった、東京大学、東北大学の三大学の先生から、MEMSに関係する研究の取組みや最新の研究成果についてご報告いただきました。
 最初は「化学、バイオと微細加工」として筑波大学数理物質系教授鈴木裕章先生から化学、バイオ分野で進んでいるデバイスの微小化、集積化、高機能化を実現する微細加工技術についてご説明いただきました。
 次に「自分で考えて、作って、評価できる、MEMSの面白さ」として東北大学マイクロシステム融合研究開発センターセンター長・教授 戸津健太郎先生からはMEMS加工の醍醐味について語っていただき、東北大学のクリーンルームの様子も生中継いただきました。
 最後は「作って測って世界初」として東京大学教授附属システムデザイン研究センター 基盤デバイス研究部門研究部門長三田吉郎先生からスーパークリーンルームで学生と一緒に世界最高のMEMSを製造する過程についてご説明いただきました。 

Fig3_mems2023写真3 TIAウインターセミナー

●2月2日13:00~14:00:
研究開発プロジェクト成果報告会@102会議室

 防衛装備庁の委託で2019年度から開始した「量子干渉効果による小型時計用発振器の高安定化の基礎研究」の成果である「移動体搭載に向けた小型量子クロック技術の研究開発」として日本電気桐原明宏様から「移動体搭載に向けた小型量子クロック技術の研究開発」として量子干渉効果に基づく小型原子時計について、移動体搭載を想定した安定性向上のための研究開発についてご報告いただきました。
 次にNEDO助成事業として実施している「非侵襲連続超高感度血中成分計測デバイス」について「『はかる』から始める行動変容アプローチ ~血中成分モニターの小型高精度化に向けて~」としてタニタ蔦谷孝夫様から研究進捗の経過報告がありました。

Fig4_mems2023写真4 研究開発プロジェクト成果報告会

●2月2日14:15~15:15:
感情センシングと環境調和型MEMSの研究開発シンポジウム
(SSN研究会公開シンポジウム)@102会議室

 SSN研究会において次期プロジェクト提案を目指して検討を進めている2つのテーマについての紹介がありました。
 セッション1では、人間の感情をセンシングし、それをフィードバックすることで様々な分野で活用する技術が徐々に実用化されつつある感性センシングについての技術動向について「Two-in-one system: 複数脳の同期と共感」として慶應義塾大学教授皆川泰代先生から人の協力行動や相互作用における脳の同期活動について、セッション2では、「自然に溶け込む調和型MEMS (EfriM : Environment friendly MEMS)」が活躍するインフラ分野に関して「BIMとセンサが実現するデジタルツイン」としてオートデスク株式会社アジア太平洋地域 土木事業開発部統括部長福地良彦様からBIMモデルとセンサ情報を統合し可視化することで実現するデジタルツイン技術について事例紹介がありました。

Fig5_mems2023写真5 研究開発プロジェクト成果報告会

●2月2日15:30~16:30:
MEMS協議会フォーラム@102会議室

 本フォーラムでは、MEMS協議会として長年続けている「国内外技術」と「産業動向」という2つの調査について最新の報告がありました。
 まず、長年MEMSの国際会議運営に携わってきた立命館大学理工学部小西先生から「国際会議発表を通してみるMEMS関連研究の動向」という題目でMEMSの研究開発動向について、わかりやすく解説頂きました。
 次に、弊センター長谷川専務理事からマイクロマシンセンター産業動向調査委員会が2022年度に取りまとめている「グリーントランスフォーメーション(Green Transformation : GX)を支えるMEMS」の調査結果報告が行われました。

Fig6_mems2023写真6 MEMS協議会フォーラム

 各講演会の会場はほぼ満席で、今回の講演テーマに対する関心の高さがうかがえました。
 2023年度は2024年1月31日~2月2日、東京ビッグサイト東ホールで開催を予定しております。

(MEMS協議会 八嶋 昇)

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2022年11月28日 (月)

第39回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム MNOIC 技術展示のご報告(2022年11月14日~16日)

 「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(協賛 マイクロマシンセンター他)は1981年に第1回目を開催して以来、産学を中心にした研究グループ間の情報交換、アイデア討議の場として我が国のセンサ分野では最大のシンポジウムであり、本年で39回目を迎えました。

 COVID-19感染拡大の影響を受け、本会議も2020年、2021年と2年連続でオンライン開催となりましたが、今年は徳島市のアスティとくしまにて、3年ぶりに対面で開催されました。アスティとくしまは、四国最大級の5,000席の収容人数を誇る多目的ホールがあり、基調講演を始めとする各種講演以外に、ポスターセッションや出展者の技術展示が同一会場で行われるユニークな会場運営でした(写真1)。

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写真1 技術展示(手前)とポスターセッション(中)、
講演(奥)が1ケ所になった会場

 この多目的ホール以外にも、6室の会議室が整備され、本シンポジウムと併催の「機械学会 マイクロ・ナノ工学シンポジウム」、「応用物理学会 集積化MEMSシンポジウム」、「化学とマイクロ・ナノシステム学会 研究会」の複数の連携セッションにも十分対応できる立派な施設です。

 まず、開会式では、ミライズテクノロジーズの磯部良彦実行委員長から、942名(11月13日現在)の参加者と616件の発表があることが紹介されました。次にご来賓として飯泉嘉門徳島県知事から、本シンポジウムが徳島県で開催される意義について触れ、徳島県は、医薬品、LED、リチウムイオン電池などの先端産業が盛んで、製造業係数(全国水準を1としたとき)は1.36と高い工業立県であることなどが紹介されました(写真2)。


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写真2 飯泉徳島県知事の来賓祝辞

 本シンポジウムはセンサ・マイクロマシン技術の成果を4つの学会合同で討議する場を提供する形態となって10周年を迎え、それを企画し創設した大先輩からの講演やパネルディスカッションが実施されました。
 東北大名誉教授の桑野博喜先生からは、「挑戦を続けよう」として、MEMS、センサは今後も加速度的にグローバルに拡大していく技術だとして、挑戦のし甲斐のある領域だということを熱く語られました。
 京大名誉教授の小寺秀俊先生は、機械学会の「マイクロ・ナノ⼯学部⾨の始まりと発展」のテーマのパネラーとして登壇され、マイクロ・ナノ工学に関して学会同士が協力して会議を運営してその場で議論を行い、新たな価値を創出することの重要性について力説されました。
 また、基調講演として「多孔性錯体と無機材料の相乗的インターフェースの空間化学-新しい高感度、非接触、リアルタイム検出システム-」と題し、京都大学 高等研究院 物質―細胞統合システム拠点特別教授北川 進氏の講演がありました。物質捕捉、濃縮、貯蔵、輸送の空間機能を持つ多孔性配位高分子(Porous Coordination Polymer:PCP)と、電荷、電子輸送能を持つ無機半導体、伝導体材料を接合し、そのハイブリッド構造の構築、そのヘテロインターフェース空間を理解、制御する技術について紹介されました。
 その他のMMCにとって注目すべき基調講演として「B5G/6Gに向けた拡張無線ネットワークと時空間同期 マイクロデバイスからのボトムアップアプローチ-」と題し、国立研究開発法人情報通信研究機構電磁波研究所主任研究員 原基揚氏の、原子時計チップ化への取組みについて紹介がありました。
 さらに、NEDOの「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」の成果である、三屋 裕幸氏(鷺宮製作所)らの「カリウムイオンエレクトレット製デバイス量産化のための長期信頼性技術」が、ファイナリストセッション 優秀技術論文賞に採択されました。

 MNOICについては、会期中を通して技術展示を行いました(写真3)。

2022sensorsympo3
写真3 MNOIC展示説明

 お問い合わせの内容としては、MNOICが提供するサービスの主要内容や、具体的な利用の仕方から、主要装置の詳細な仕様など、ファンドリーサービスに関係深い詳細な問い合わせを受けました。
 SDGsへの貢献や、IoTなどの分野において、MEMS、センサはほぼすべてのシステムの必須デバイスであり(上述の桑野博喜東北大学名誉教授の記念講演より)、その活躍が大いに期待されております。この分野でMNOICのサービスの実力をさらに向上させ、試作設備の共用化や、組織間の壁を低くし集団で力を発揮できるオープンイノベーションを推進し、我が国の次世代デジタル技術をはじめとする産業の発展に引き続き貢献していきます。 

(MNOIC研究企画部 渡辺 秀明)

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2022年4月25日 (月)

「MEMS Engineer Forum 2022(MEF2022)」に出展しました

 4月20日(水)~21日(木)に、東京両国のKFCホールで開催された「MEMS Engineer Forum 2022(MEF2022)(写真1)にマイクロマシンセンター(MMC)はMNOIC(MicroNano Open Innovation Center)事業を紹介するパネル展示(写真2)を行いましたので、簡単に報告いたします。

 MEFは、21世紀のキーテクノロジーとされるMEMS技術の現状と、向こう10年までの技術の将来に迫る国際会議で、2009年3月の初開催以降MEF2022は第13回目の開催です。対面式(In-person)での開催は2019年以来、3年ぶりとなり、COVID-19の感染対策を徹底しての開催でした。

 今年も世界のトップクラスの研究者や技術管理職に加え、大企業からベンチャーなどの多岐に渡る講演者を招き、活発な議論が行われました。
 MEF2022の基調講演は3講演で、米Trillion Sensors Summit社のCEOを経てExo社の共同創設者となったJanusz Bryzek氏、日本のボッシュの代表取締役社長Klaus Meder氏、そしてMEMS の祖とも言うべきKurt Petersen 博士と、リモート出演ながらも大変豪華な顔ぶれでした。
 招待講演は、クアルコムテクノロジーズのEvgeni Gousev博士ら全16講演で、日本からは、筆者にはBEANSプロジェクト時代の非冷却赤外線センサの研究が懐かしく、また昨今のコロナ発熱検知に不可欠な存在となっている赤外線センサの権威である元立命館大学教授の木股雅章先生の講演もありました。例年同様、MEMSにかかわる上流の技術から下流のビジネスまでの話題で、会場参加者は324名と少数ですが、現場の第1線で活躍しているエンジニアを中心とした会議のため、対面では3年ぶり開催と相まって大変盛り上がりました。

 展示はKFC HALL ホワイエと、KFC HALL Annexの2か所に分かれて開催され、国内外36機関から出展がありました。 質の高い参加者層が多いため、実ビジネスの交渉の場として有益であり、MNOICの活動について、提供できる技術や想定コストなどについての詳細な質問を受けました。

 今後もMNOIC活動を通じて、わが国の産業競争力強化につながる活動を継続してまいります。

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写真1 MEF2022

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写真2 MNOIC事業 パネル展示

 (MEMS協議会 渡辺 秀明)

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2021年12月 1日 (水)

第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム MNOIC出展のご報告 (2021年11月9日~11日)

 第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムが、2021年11月9日から11日までの3日間にわたってオンライン開催され、マイクロマシンセンターMNOICがオンライン技術展示に出展しましたのでここにご報告いたします。

 本シンポジウムは、一般社団法人電気学会のセンサ・マイクロマシン部門が主催し、応用物理学会、日本機械学会、化学とマイクロ・ナノシステム学会の協力により行われる合同シンポジウムで、第38回を数える今回は、”Future Technologies from Himeji 2021 Online” の一環として開催されました。発表件数は、本シンポジウムの206件をはじめ、全体で484件を数え、環境・医用・バイオセンシングシステム、エネルギーハーベスタなどの注目すべき発表が行われ、838名の参加者による技術交流が行われました。

 技術展示のセッションでは、オンライン会議ツールを用いたバーチャルミーティングに加え、技術プレゼンテーションと展示コンテンツのバーチャル見学ツアーが行われました。オンライン展示出展のメリットとしては、訪問者のご承諾により情報交換実績やご興味をいただいた展示コンテンツ情報をデジタルデータで入手できることが挙げられます。今回の出展で、マイクロマシンセンターは、MNOICのMEMS研究開発支援サービスと国家プロジェクト参画によるプロセス技術の開発状況についてご紹介し、1日当たり約70名様程度のアクセスと、合計約30件の情報交換データを電子情報で入手しました。

 以下、出展内容について簡単にご紹介いたします。
MNOICのMEMS研究開発試作支援サービスは、国立研究開発法人産業技術総合研究所殿 (茨城県つくば市) の8/12インチウェハ対応MEMS研究開発拠点を活用して展開する事業で、2011年のサービス開始以来500件を超える試作契約実績をいただいており、研究開発初期段階から製品開発に至る幅広い試作開発をサポートしております。技術展示コンテンツとして、MEMS研究開発拠点の8/12インチMEMSラインと、触覚センサ、X線デバイス、国家プロジェクト成果であるAlN(窒化アルミニウム)圧電薄膜振動センサなどのMEMSデバイスの試作例をご紹介いたしました。MNOICでは試作開発のご希望を常時受け付けておりますので、私どもの窓口をご訪問下さるようお願い申し上げます。

 ご参考までに、次回は2022年11月14日から16日まで、徳島県のアスティとくしまにて開催されることが公表されました。

(MNOIC 原田 武)

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