Pj BEANSプロジェクト

2015年3月16日 (月)

BEANSパテントショップのホームページを更新

 MEMS技術とナノテクノロジー、バイオテクノロジー等の異分野技術を融合させ革新的次世代デバイス(BEANS)の創出に必要な基盤的プロセス技術群を開発し、次なるイノベーションのためのプラットフォームを確立することを目指し遂行された異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト(BEANSプロジェクト)の成果である特許は、マイクロマシンセンターのホームページ「BEANSパテントショップ」(URL: http://beans.la.coocan.jp/patent/)を通して、ライセンス(サブライセンス)を受けることが出来ます。
 BEANSプロジェクトでは125件の特許出願がされ、現在、86件の特許(出願中のものを含みます。)がライセンス可能になっています。これらライセンス可能な特許について、その内容を解り易く紹介するため、ホームページを更新いたしましたので、MEMS、バイオ、ナノテクなどの異分野融合基盤技術の皆さまの新規事業の展開等にご活用下さい。

 なお、マイクロマシンセンターでは、BEANSパテントショップの他、NEDOプロジェクト「社会課題対応センサシステム研究開発プロジェクト」(平成23~26年度に実施)でマイクロマシンセンターが取得した特許権)について、グリーンセンサネットワークシステムを構築するうえでの共通基盤技術(プラットホーム特許)として、類似の内外特許の発生により侵害されないよう防衛的な要素も加えた知財管理や利用促進のための成果普及活動を行っていきます。これらの成果普及活動のホームページを充実させていきますのでご期待ください。

*BEANSプロジェクトとは、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を飛躍的に発展させ、「環境・エネルギー」、「医療・福祉」、「安全・安心」分野で新しいライフスタイルを実現させる異分野融合型次世代デバイス(BEANS:Bio Electromechanical Autonomous Nano Systems)の創出に必要な基盤的プロセス技術群を開発し、次なるイノベーションのためのプラットホームを確立することを目指した研究開発プロジェクトです。2008年から5年間に亘り、経済産業省の主導のもと、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から技術研究組合BEANS研究所が委託を受け、産学官連携体制のもとで実施しました。
*基盤的プロセス技術群とは、バイオ材料融合プロセス技術(バイオ材料をデバイス内で扱えるように組み込む技術)、有機材料融合プロセス技術(無機材料と有機材料を分子レベルで加工する技術)、3次元ナノ構造形成プロセス技術(ナノレベルで高精度に加工する技術)、マイクロ・ナノ構造大面積・連続製造プロセス技術(高機能メーター級デバイスを製造する技術)をいいます。

<BEANS技術開発センター 阿出川>

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2015年2月19日 (木)

世界最大級のナノテクノロジー総合展「nano tech 2015」に“BEANSパテントショップ”を出展

 平成27年1月28日(水)~30日(金)東京ビッグサイト東4・5・6ホールで開催された第14回国際ナノテクノロジー総合展技術会議(nano tech2015)に、ナノテク、バイオなど様々な分野のサイエンスとエンジニアリングを融合させ革新的次世代デバイスの創出に必要なプロセス技術を開発したBEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)の研究成果とその活用促進活動”BEANSパテントショップ”と、MEMS研究開発を希望するユーザのための研究支援・受託サービスを行うマイクロナノ・オープンイノベーションセンター(MNOIC:エムノイック)の事業内容を紹介しました。
 BEANSパテントショップについては、nano tech 2015に設けられたNEDO特設会場にもBEANSパテントショップのコーナーを設けていただき、BEANSプロジェクト成果の応用例として、「紫外線ランプを糖分が含まれている液体に照射する“体内で光る血糖値センサ”」、「感圧ナイロン繊維を布上に織り込んだフレキシブルな“タッチセンサ”」をサンプル展示を行い、サンプル展示に興味を魅かれた来場者の方々から応用例のアイデア提供もありました。



 また、NEDO特設会場内に設けられたプレゼンテーション会場でも、BEANSパテントショップの紹介を行いました。


 
 

 今回の展示会で、BEANS成果である特許の利用の仕組み(パテントショップ)について、弁理士の方や技術移転業務に携わっている方々をはじめ多くの来場者から、成果普及の仕組みとして効果的であるとの評価をいただき、ありがとうございました。

 <BEANS技術開発センター 阿出川>

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2014年3月20日 (木)

「NEDOプロジェクト成果のフォローアップ調査に関する検討」の調査報告書がまとまる

 (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)では、NEDOプロジェクトの実施効果の最大化に向けた知財マネジメントの強化を行っています。この一環として、マイクロマシンセンターとみずほ情報総研㈱では、「NEDOプロジェクト成果のフォローアップ調査に関する検討」を平成25年度NEDO調査委託事業として実施し、その調査結果報告書がまとまりました。

この調査の中でマイクロマシンセンターは、平成24年度で終了した「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト」(BEANSプロジェクト)で構築したスキーム(図参照)の実証評価を行いました。

Bps20140320_2  

この実証評価では、BEANSプロジェクトの成果利用スキームを構築する際にプロジェクト参加者間で議論されたプロセスを分析し、成果の利用可能性を高める成果管理・普及スキーム構築に必要な課題と要件を抽出しました。また、できるだけ多くの人にプロジェクト成果の利用をしていただくために、昨年7月に、マイクロマシンセンターのホームページで『BEANSパテントショップ(URL:http//beans.la.coocan.jp/patent/)』を開設し、ホームページによる特許情報の提供や、国際ナノテクノロジー総合展(nanotech2014)での展示を行い、情報提供方法、広報手法についての実証評価を行いました。

 

また、共同受託者であるみずほ情報総研㈱は、技術研究組合等の産学官連携コンソーシアムで実施されたNEDOプロジェクトについて、プロジェクト関係者からのヒアリングを通して、成果利用スキーム構築やプロジェクトのテーマ運営における課題の分析を行いました。

 

この調査報告書は、NEDOから公表されることになっています。

 

(BEANS技術研究センター 阿出川俊一)

 

 

 

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2014年2月17日 (月)

BEANSプロジェクト終了してまもなく1年


BEANSプロジェクトの成果普及が進む

 ナノテク、バイオテクノロジーなどの異分野技術と従来のMEMS技術とを融合させることにより、革新的次世代デバイス(BEANSデバイス)の創出に必要となる基盤的プロセス技術群を開発しそのプラットフォームを確立することを目指し、国・NEDOプロとして5年間遂行されたBEANSプロジェクト(2008年~2012年)が終了して、もうすぐ1年経ちます。

      → BEANSプロジェクトの発足 (2008.9.3)
      → プロジェクト終了にあたり (2013.2.12)





[BEANS成果に基づく革新デバイスのイメージ]

 BEANSプロジェクトは多大の成果を生んで 2013年3月末に終了しましたが、 今後はプロジェクト研究成果の実用化が進み、「環境・エネルギー」、「医療・福祉」、「安全・安心」分野等における新しいライフスタイルを創出する革新デバイス・応用システムが次々と出現していくことが期待されます。このためプロジェクト終了後、BEANSプロジェクトの成果を普及することを目的として、BEANS技術研究センターを設置し、BEANSパテントショップBEANS知識データベースの運営を行っています。最近では、具体的な引き合いも出始めてきました。このような取組は、国・NEDOプロ終了後の成果普及の新たな方策として注目されています。


高いプロジェクト評価を受ける

 昨年11月にNEDOから公開されたプロジェクト事後評価報告書においても、BEANSプロジェクトは高い評価を受けました。(→ 全文 → 要旨

 以下、総合評価部分を原文のまま紹介します。
 バイオ技術とIT 技術等の異分野技術を活用した新しい機械の創造という目標は、挑戦的で今後日本の先端機械技術の国際的地位を決める上で重要であり、NEDO プロジェクトとして実施した意義は大きい。

 本プロジェクトは、これまでの縦割り構造社会を打破した異分野融合プロジェクトとして日本のこれからの新しい産業を創造する製造技術という観点から非常にチャレンジングであるにもかかわらず、技術レベルの高い研究成果が得られており、様々なMEMS 応用分野での産業技術としての発展が期待できる。また、本プロジェクトを通してMEMS/NEMS 技術の最先端研究を担う若手研究者が多数育成されたことは大いに評価できる。

 但し、産業化への要素技術としては良いが、開発技術が既存の技術や製品と比べて優位性があるかは疑問が残る。今後、広く他の高機能デバイスに活用するためには、開発したプロセス技術を他の競合技術と比較しその利点・欠点をより明確にすることが必要である。実用化には開発プロセス技術のポテンシャルを俯瞰的に示すプラットフォーム技術マップが有効となると考えられ、そのためには当該プロジェクトで開発したデータベースをさらに整備・改善し、継続的に維持する努力が必要である。


活躍が期待されるBEANS研究者

 ところで、さる2月2日放映のNHKのサイエンスZEROの番組に、東大生産技術研究所の竹内昌治准教授先端科学の革命児として出演しました。

 大胆な発想で先端科学に革命を巻き起こすユニークな研究者たちを特集するということで、竹内准教授が生きた細胞で人形や編み物を作ったり、細胞をひも状に加工して病気の治療に役立てようという驚きの最新研究についてのリポートでした。 さらに、番組では医療応用だけでなく、食肉を細胞から作るようにすると家畜を使わずに畜産ができるようになる等、夢のような将来展望が語られ、大いに盛り上がっていました。


[NHKホームページより]

 実は、この番組で先端科学の革命児と紹介された竹内准教授はBEANS研究者です(研究内容はブログ記事 (2009.2.3) にて紹介)。

 上述のNEDO事後評価報告書に「本プロジェクトを通してMEMS/NEMS 技術の最先端研究を担う若手研究者が多数育成されたことは大いに評価できる」との記述ありましたが、まさに正鵠を射る感があります。竹内准教授を始め、多くのBEANS若手研究者たちがプロジェクトから巣立ちました。彼らが各研究分野で活躍し、科学技術の発展、わが国経済の再生、さらには人類の福祉向上に大きく貢献していくことを期待しています。

(青柳桂一@マイクロマシンセンター)

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2014年2月13日 (木)

BEANS技術研究センター「nano tech 2014」出展報告

Bps_ntech1_2 マイクロマシンセンター・BEANS技術研究センターが、ナノテクノロジーに関する世界最大規模のイベント「nano tech 2014(1/29~31、東京ビッグサイト)」にBEANSパテントショップを出展しました。
BEANSパテントショップは、BEANSプロジェクトの成果(100件余りの特許等)の活用促進を目的として2013年7月にマイクロマシンセンターのホームページ上に開設されました。

Bps_ntech2 今回nanotech2014への出展により、BEANSパテントショップのPRを行うとともに、展示会を積極的に活用した効果的な広報手法の検討に参考となる基礎データ収集を行うことができました。多くの来場者の方からライセンス付与を含めた知財活用方法などの質問や相談が寄せられたほか、プロジェクト成果の普及・活用の手法に関する数々の助言をたまわりました。ご来場誠にありがとうございます。

Bps_ntech3 今後ともホームページでの情報提供(常設)のほか、展示会・イベント等での出展を通じて、BEANSプロジェクト成果の活用促進を図ってまいります。次回の「リアル店舗”出店”」はナノ・マイクロビジネス展(4/23~25、パシフィコ横浜)の予定です。

(BEANS技術研究センター 出井敏夫)

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2014年1月31日 (金)

MMC・BEANS技術研究センターが「nano tech 2014」に出展

MMC・BEANS技術研究センターが、ナノテクノロジーに関する世界最大規模のイベント「nano tech 2014」に出展しています。関係各位のブースへのご来場をお待ちしております。

【開催概要】
名称   nano tech 2014 第13回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議
日時   2014年1月29日(水)~ 1月31日(金)10:00-17:00
会場 東京ビッグサイト東4・5・6ホール

【会場での展示内容】
BEANS特許の One Stop Licensing 事業
MEMSペディア活動の一環として、BEANS知識データベースの公開研究成果の公開、セミナーの開催等BEANSプロジェクトのアーカイブHPサイトの管理運用
プロジェクトのフォローアップ調査・研究開発
その他    

以下は、MMC・BEANS技術研究センターブースの様子です。

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2013年11月21日 (木)

「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポにBEANSパテントショップ、MNOIC、MemsONEが出展(11/5-7)

 第30回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムが、2013年11月5日から11月7Imagesensor_2日の会期で、仙台市・仙台国際センターで開催され、一般財団法人マイクロマシンセンターではMEMS協議会・MNOIC事業、BEANSパテントショップおよびMemsONEの技術展示を行いました。この「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムは電気学会センサ・マイクロマシン部門の開催で、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門主催「マイクロ・ナノ工学シンポジウム」および応用物理学会集積化 MEMS 技術研究会主催「集積化 MEMS シンポジウム」が同時開催され、国内最大のセンサー・MEMS領域のシンポジウムになっています。参加者は毎年増加しており、今回は700名の参加があったとのこと、4つのパラレルセッションとポスター報告、更に企業や研究機関の出展と、出展者プレゼンテーションがあります。今回は、30回を記念した様々なイベントや特別講演も企画されました。

 MNOICの出展は、2011年の設立時から行い、3年目となります。継続的に出展することで学Imagemnoic生の皆さんを含めた、センサー関連の多くの研究者に認知されています。今回は8インチのMEMSセンサーを加工したウェハーの展示と、ポスターを展示しました。大学や研究機関の施設は4インチが多く、8インチのウェハーを見る良い機会と思います。今回の参加者は過去最大の700名でしたが、日本のMEMSやセンサー関係者(学会会員)は約2000人規模と考えらますので、実質的に研究開発の業務に関わっているかなりの研究者・技術者はここに集まっています。事務局によりますと、企業からの参加者が増えているとのことです。発表・投稿での企業比率は決して多くないのですが、最近の半導体や電子デバイスの低調からMEMSを検討する技術者や研究者が増えている傾向があります。またポスター報告の中にはMNOICを利用して試作し、研究開発した事例も出されており、今後はこのような発表が増えることに期待したいと思います。またマイクロマシンセンターから3件の展示かあったことから、多くの研究者の方にマイクロマシンセンターの最近のアクティビティが高いことに驚きの声を寄せて頂きました。

 BEANSパテントショップはBEANSプロジェクト成果(特許等)の普及を目的として2013年度にImagebeansps開設しました。センサーシンポへの出展は“BEANSパテントショップ”のPRを行うとともに、イベント(展示会等)を積極的に活用した効果的な広報手法の検討に参考となる以下の基礎データ収集を目的としました。
(1) 「BEANSパテントショップ」のホームページ/展示会等のイベント/報道/文献の活用手法
(2) 「BEANSパテントショップ」ホームページでの知財情報の提供について興味を示している業種分野の把握とデモを通じた閲覧のし易さ、情報提供内容の理解度
 展示・デモの場でアンケート調査を行い、最終日には出展社としてプレゼンテーションを行いました。

 MemsONEの展示では、MemsONEがPRの強化の一環として、5年ぶりに本シンポジウムImagememsoneに出展しました。新しいユーザ獲得には直接結び付きませんでしたが、平素なかなかお会いできない先生方に会え、ライセンス更新の依頼や年1回開催している技術交流会での講演依頼ができ、出展の成果は得られたと考えています。また、出展の合間をみて、普段聞けない講演に参加することができたことも成果と言えます。

 次回、2014年は松江市・くにびきメッセで開催されます。マイクロマシンセンターのスタッフも一部本シンポジウムのスタッフに関わっており、次回の本シンポジウムでは産業界からの参加者比率を増やす様々なイベントを考えたいとのことです。最先端の産業動向調査の一環として、益々のご参加をお願い申し上げます。

(MEMS協議会:三原、水津 BEANS技術研究センター:阿出川)

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2013年7月19日 (金)

BEANSプロジェクトセミナー開催報告

 BEANSプロジェクトセミナーが、ナノ・マイクロビジネス展の中日74日(木)午後、東京ビッグサイト東2ホール内特設会場にて開催されました。

 異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト(BEANSプロジェクト)は、2008年度にスタートし、20133月をもって5年間の研究活動を終了しました。今回は、今後の研究開発成果の展開に向けた取り組みとして、これまでのプロジェクト活動の総括を含めて発表が行われ、200席の会場がほぼ満席の状態でプログラムが進行しました。

 セミナーのオープニングでは、来賓として、BEANSプロジェクトの事業委託元であった(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構・久木田部長からご挨拶をいただきました。その中で、「研究開発プロジェクトは終了したらそれで終わりということではなく、その後の成果活用に向けた取組みが重要である」とのご指摘がありました。

 続いて、元BEANSプロジェクトリーダー・遊佐厚マイクロマシンセンター技術顧問よりBEANSプロジェクトを振り返って」と題して、プロジェクト全期間を振り返って研究開発活動の総括、代表的な取組み、さらにプロジェクト終了後の成果展開の期待を含めて説明が行われました。

 

 セッション1「BEANSプロジェクト成果報告」では、開発テーマごとに設けた4つのBEANSセンターの代表者から、研究成果について報告がありました。プロジェクトの5年間にプロセス、材料等の開発が進み、デバイスの試作・実証も行ってきたことから、内容の濃い報告内容となっていました。また、各テーマとも技術成果以外にも人材育成や人的ネットワーク構築も大きな成果であったなど、プロジェクトを通しての感想が述べられました。各報告タイトルと発表者は以下の通りです。

①ナノの合わせ技がもたらすMEMSプロセスの新地平(3D BEANS)

 東京大学 大学院工学系研究科 准教授 杉山 正和

 中性粒子ビームを用いた超低損傷ドライエッチングによるシリコン材料の3次元構造作成プロセス技術、フェムト秒レーザー照射による局所改質技術とウエットエッチングを組み合わせた非シリコン系の石英に対する高アスペクト流路形成等基盤技術などについて報告がなされました。

Life BEANSの拓く健康社会(Life BEANS

 テルモ株式会社 研究開発本部 高橋 正幸

 健康・医療分野で将来必要とされるデバイスとして、常時健康管理のための体内埋め込みデバイス、オンサイト予防・診断デバイス等が挙げられています。研究開発成果として「バイオ・ナノ界面融合プロセス技術」と「バイオ高次構造形成プロセス技術(埋め込み型血糖値センサー等)」について報告がなされました。

③有機分子のナノ構造・配向制御が創り出す次世代有機・熱電デバイス(Life BEANS九州)

 九州大学 学術研究推進支援機構 研究戦略企画室 シニアリサーチ・アドミニストレーター 安達 淳治

 高効率有機太陽電池や有機EL素子などの有機ナノ分子デバイスの研究基盤を創出するために、微細加工技術や有機分子の自己組織化現象を駆使し、ナノメートルオーダーで有機分子集合体構造を制御するプロセス技術を開発しました。

④メーター級大面積マイクロシステムを実現する集積化技術(Macro BEANS)

 ()産業技術総合研究所集積マイクロシステム研究センター 副センター長 伊藤 寿浩

 大面積デバイスの実現のため、非真空プロセスによるマイクロナノ構造を有する高品位機能膜の形成技術、製織技術を活用した機能性薄膜連続皮膜や連続微細加工等の製造技術について報告がなされました。MEMSセンサを織り込んだ布地の作製などに応用が期待されます。

BEANSプロジェクト成果の総括

 東京大学 生産技術研究所 教授 藤田 博之

 5年間のBEANSプロジェクトを振り返り、研究開発成果の総括と生み出された成果が今後各分野で活用されること、また育成された人材が各方面で活躍することについて期待が述べられました。

 

 

 セッション2BEANSプロジェクト成果の活用促進」では、BEANSプロジェクトの研究成果活用促進のための取組みについて2件の報告が行われました。

BEANS知識データベース

 みずほ情報総研 サイエンスソリューション部 チーフコンサルタント 新田仁

 BEANSの研究開発項目やこれに関する新たな知見(文献情報等)を系統的に蓄積してデータベース化し、BEANS技術を容易に閲覧・参照できるBEANS知識データベースについて報告が行われました。

BEANSプロジェクト成果(知財)のワンストップショッピング

 (一財)マイクロマシンセンター BEANS技術研究センター 阿出川俊一

 BEANSの成果である知財は100件を超えています。複雑な権利関係にあるBEANS知財のライセンス契約について一括して交渉が可能な「BEANSパテントショップ」について紹介されました。

 最後に、遊佐厚マイクロマシンセンター技術顧問より、閉会の挨拶として、これまでのプロジェクト活動に対するご支援への感謝の念と、研究成果及び知財の今後の活用促進に向けての期待を表しつつ、3時間に及ぶセミナーを盛況のうちに終了しました。

 本プロジェクトセミナーの発表資料は、マイクロマシンセンターHP内の次のページに順次掲載してまいります。

http://beans.la.coocan.jp/summary/activities/seminar2013/

 以上

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2013年7月 1日 (月)

BEANSパテントショップを開設しました


 本日(7月1日)、BEANSパテントショップを開設しました。BEANSプロジェクトが生み出した110件の特許のワンストップライセンス業務を行います。MEMS、バイオ、ナノテクなどの異分野融合基盤技術のライセンス供与を受けることが出来ます。皆さまの新規事業の展開等にご活用下さい。

   

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 BEANSパテントショップの主な特長は以下の通りです。

BEANSパテントショップで特許ライセンス取得

 BEANSプロジェクト成果である特許等(公開前特許を含む)の利用を希望する方は、BEANSパテントショップ(ライセンス機関:BEANS技術研究センター)を通じて様々な特許のサブライセンス供与を受けることができます。



利用可能な110件のBEANS特許

 BEANSプロジェクトにおいては、最終的に110件の特許出願が行われました。年度別、研究開発項目別の出願状況は以下の通りです。これらの特許の権利者はプロジェクト参加企業等に分散していますが、BEANSパテントショップから一括して複数特許のサブライセンス供与を受けることができます。

  

ワンストップライセンス等、色々な利用上のメリット

 BEANSパテントショップをご利用の場合、ワンストップライセンスを始め色々なメリットがあります。 

 ①ワンストップライセンス
  個々の特許権者と複数のライセンス契約をする手間を省くことができます。

 ②バックグランドIPについても実施許諾
  実施ご希望のBEANS特許等の他に、BEANS特許等権利者が
  保有するBEANS特許等と利用関係にある特許(バックグランドIP)
  についても、特許等権利者との協議により、実施許諾します。

 ③実施料の優遇措置
  各種の実施料の優遇措置を用意しています。

   

 お問い合わせ 電話 03-5835-1870 
 
          担当者:阿出川(BEANS技術研究センター)まで
 BEANSパテントショップURL: http://beans.la.coocan.jp/patent/

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(参 考)

 本年3月のBEANSプロジェクトの終了を受け、当センターではBEANS技術研究センターを設置し、次のような様々なBEANSプロジェクト研究成果のフォローアップ・利活用・普及事業を推進しております。

        (投稿者 青柳桂一@一般財団法人マイクロマシンセンター)

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2013年6月 6日 (木)

ナノ・マイクロビジネス展開催準備進む <その2>

 世界最大規模のMEMS関連イベントである「ナノ・マイクロ ビジネス展(マイクロナノを改称」の開催まで数週間となりました。7月3日(水)から5日(金)まで、東京ビッグサイトで開催します。
 ナノ・マイクロ分野における微細加工技術、デバイス、ソリューションが集積する専門見本市として改めて位置付け、本分野の活発なビジネスマッチングも支援してまいります。併せて、未来ビジネスの核となる先端技術の紹介や、ナノ・マイクロ分野の産学連携の場としてますます内容の充実を図ります。
 開催準備は着々と進んでおり、順次お知らせしています。
 
 2日目7月4日の午後には「BEANSプロジェクトセミナー」が開催されます。
 BEANSプロジェクトは2008年から2012年まで5年間にわたり研究開発が実施されました。このプロジェクトは、将来の革新的次世代デバイス(BEANS)の創出に必要な異分野融合コンセプトに基づいた基盤的プロセス技術群を開発し、プラットフォームの確立を目指しました。5年間の成果を是非体感下さい。


セッション1 BEANSプロジェクト成果報告
14:20

14:45
ナノの合わせ技がもたらすMEMSプロセスの新地平(3D BEANS)
東京大学 大学院工学系研究科 准教授 杉山 正和
中性粒子ビームを用いた超低損傷ドライエッチングによるシリコン材料の3次元構造作成プロセス技術、フェムト秒レーザー照射による局所改質技術とウエットエッチングを組み合わせた非シリコン系の石英に対する高アスペクト流路形成等基盤技術について報告する
14:45

15:10
Life BEANSの拓く健康社会
テルモ株式会社 研究開発本部 高橋 正幸
健康・医療分野で将来必要とされるデバイスとして、常時健康管理のための体内埋め込みデバイス、オンサイト予防・診断デバイス等が挙げられている。研究開発成果として「バイオ・ナノ界面融合プロセス技術」と「バイオ高次構造形成プロセス技術(埋め込み型血糖値センサー等)」について報告する
15:10

15:35
有機分子のナノ構造・配列制御が造り出す次世代有機・熱電デバイス(Life BEANS九州)
九州大学学術研究推進支援機構 研究戦略企画室 安達 淳治
高効率有機太陽電池や有機EL素子などの有機ナノ分子デバイスの研究基盤を送出するために、微細加工技術や有機分子の自己組織化現象を駆使し、ナノメートルオーダーで有機分子集合体構造を制御するプロセス技術を開発した。
15:35

16:00
メーター級大面積マイクロシステムを実現する集積化技術(Macro BEANS)
(独)産業技術総合研究所集積マイクロシステム研究センター 副研究センター長 伊藤 寿浩
大面積デバイスの実現のため、非真空プロセスによるマイクロナノ構造を有する高品位機能膜の形成技術、製織技術を活用した機能性薄膜連続皮膜や連続微細加工等の製造技術について報告する
16:00

16:25
BEANSプロジェクト成果の総括
東京大学 生産技術研究所 教授 藤田 博之
5年間のBEANSプロジェクトを振り返り、その成果と今後の期待を報告する
セッション2 BEANSプロジェクト成果の活用促進
16:25

16:45
BEANS知識データベース
みずほ情報総研(株) サイエンスソリューション部 新田 仁
BEANSの研究開発項目やこれに関する新たな知見(文献情報等)を系統的に蓄積してデータベース化し、BEANS技術について容易に閲覧・参照できるBEANS知識データベースについて報告する
 16:45

16:55
BEANSプロジェクト成果(知財)のワンストップショッピング
マイクロマシンセンターBEANS技術研究センター 阿出川 俊一
BEANSの成果である知財は100を超える。複雑な権利関係にあるBEANS知財を一括して購入できるBEANSショップについて報告する

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