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2026年7月 6日 (月)

2026 第29回「国際マイクロマシンサミット」(イギリス・サウサンプトン) 参加報告

 マイクロマシンサミットは、年に1回、世界各国・地域の代表団が集まり、マイクロマシン/ナノテクノロジーに関する課題や展望につき意見交換する
場です。日本の提案により1995年3月に京都で開催されたのが始まりで、以後、各国持ち回りで開催されています。第29回マイクロマシンサミット(図1)が、イギリスのサウサンプトンで、2026年6月14日(日)から17日(水)まで開催されましたのでご報告いたします。
 今回は特別のテーマを決めず、半導体 NEMS, 量子コンピューティングや他のマイクロナノに関連する最新技術が発表されました。日本からは東京大学大学院精密工学専攻の伊藤寿浩教授がチーフデリゲイトとなり、マイクロマシンセンター(MMC)の国際交流担当の武田と2名で参加いたしました。今回のジェネラルチェアは、イギリスのサウサンプトン大学のNick Harris教授で、会場はサウサンプトン大学でした。

Mms2026_01図1 第29回マイクロマシンサミット概要

 今回は参加国・地域が例年より少なく、欧州から3カ国1地域(イタリア、ルーマニア、イギリス、イベリア)、北アメリカから1カ国(カナダ)、アジアから1カ国(日本)、オセアニアから1カ国(オーストラリア)の7国・地域から15名のデリゲイトの参加がありました。また、新たな参加国はございませんでした。最も参加者の多かったのはイベリア地域(スペイン)で5名が参加しました。会場の様子及び集合写真を写真1、写真2に示します。

Mms2026_02写真1 会場の様子

Mms2026_03写真2 集合写真

 第1日目はイギリスのチーフデリゲイトのサウサンプトン大学のNick Harris教授の開会の挨拶(写真3)の後、各国の現状を報告するチーフデリゲイトからのカントリーレビューとデリゲイトからの関連するプレゼンの計12件の発表がありました。日本からは伊藤チーフデリゲイトから日本の半導体デジタル戦略、AI/半導体戦略、産総研ハイブリッド集積研究部門、ムーンショットでの畜産センサ及びMEMS関連プロジェクトとして、ハプティックMEMSやスマートテキスタイルの取組み状況等の紹介がなされました(写真4:伊藤チーフデリゲイトのプレゼンの様子)。各国とも半導体、MEMS、フォトニックスと量子技術を一体として予算がついて研究開発を実施していますが、予算は縮小傾向にあることが分かりました。

Mms2026_04
写真3  Nick Harris教授の開会の挨拶の様子

Mms2026_05
写真4 伊藤チーフデリゲイトによる日本のカントリーレビュー報告の様子

 また、2日目は「Future technologies and evolution」として以下の4つのテーマでそれぞれに関連する5件(計20件)の講演とパネルディスカッションが行われました。
・Session 1: Capabilities and Infrastructure
・Session 2: Advanced Packaging and Integration
・Session 3: Quantum and Photonics
・Session 4: Hardware for the Mind: Innovations in Memristive and Neuromorphic

Session1のパネルディスカッションの様子を写真5に示します。

Mms2026_06写真5 Session1のパネルディスカッションの様子

テクニカルツアーとしては、6月17日(水)にサウサンプトン大学の施設見学を行いました(写真6:テクニカルツーの様子)。

Mms2026_07写真6 テクニカルツアーの様子

  高電圧ラボ、教育施設、PEM(Printed Electronics Material)ラボ及びZeplerクリーンルームを見学しました。Zeplerクリーンルームは当初予算£120Mをかけて建設された1,600m2のクリーンルーム(クラス10~10,000)で、イギリスにおける最大のクリーンルームとのことでした。Siの200mmのプロセスとフォトニックスの150mmのプロセスの一貫生産が可能で、MPW(Multi-project wafer)サービスを実施しています。特長としましては、日本以外では初導入のJEOLの200kVのEB露光装置を有するとともにガラスファイバー製造ラインも保有しています。

 次回のMMS2027は来年の6月に、イタリアにおいて、Institute for Microelectronics and Microsystems, CNR-IMM LecceのDr. Luca Franciosoがオーガナイザーを務め開催することが決まりました。開催場所に関しては、複数都市が候補として挙げられましたが、後日イタリア内部で関係者と調整した上で決めることとなりました。また、今回は特定のテーマを決めず、広く半導体 NEMS, 量子コンピューティングや他のマイクロナノに関連する最新技術としましたが、特定のテーマを決めた方が良いとの意見がチーフデリゲイト会議で出され、今回参加のチーフデリゲイトで構成するステアリング会議を開催し、そこでテーマを決定することになりました。今後もマイクロマシンサミットにおいて、世界各国のMEMS関係機関との国際交流を深め、世界のMEMSの最新動向を入手して、情報発信してまいります。

(MEMS協議会 国際交流担当 武田宗久)

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