MEMS協議会 2025年度MEMS懇話会開催(2025年12月26日)
MEMS懇話会は、MEMS協議会正メンバーの委員と経済産業省など行政側との意見交換を行う、年に一度の貴重な行事となっております。
今年度のMEMS懇話会は、年の瀬の12月26日に、協議会委員に「マイクロマシン・MEMS分野に係る現状及び2035年以降のモビリティ、FA/ロボティクス、スマートヘルスなどの応用分野やその先のフロンティア領域へのMEMSの挑戦に係る各企業の取組みと行政・国研への要望」と言うテーマでまず意見発表をしてもらい、それらも踏まえつつ、行政側からの政策紹介などもしていただき、オンラインで意見交換を行いました。
最初に鮫嶋茂稔MEMS協議会会長(マイクロマシンセンター理事長)による主催者挨拶があり、MEMS事業者連携委員会などにおける精力的な活動や、MESH事業・FuMEMTex事業などの研究開発の状況、さらにMNOIC事業の順調な進捗などが紹介されました。
続いて、経済産業省 情報産業課 デバイス・半導体戦略室 室長補佐の西嶋健人氏から、最新の半導体政策の状況について紹介があり、10月に発足した高市政権が示しているAI・半導体技術など先端技術への投資を軸に成長戦略を進めていく方針や、レガシー半導体のみならず、電子部品、MEMS等も含めて官民で政策のアプローチを検討していくことなどを説明いただきました。
ここから、岡徹MEMS協議会副会長/推進委員長による進行に変わり、最初に長谷川英一MEMS協議会事務局長から、協議会の活動状況、特にマイクロナノ・オープンイノベーションセンター(MNOIC)事業の順調な進捗、産業動向調査委員会やMEMS事業者連携委員会での活動、MEMSセンシング展(2026年1月)でのセミナーなどについて報告がありました。
その後、上述のようにまずは協議会委員側から意見発表、それらを踏まえての経産省、NEDO、産総研からの政策紹介などの後、意見交換を行いました。
この中では、協議会委員側からは、
- 半導体・デジタル戦略の枠組みにMEMSをしっかり位置づけ、最先端MEMSプロセス・製造技術への投資、標準化プラットフォームの整備、技術者育成、量産・社会実装に向けた総合的な支援をお願いしたい。
- MEMSセンシングとAIを統合したようなプラットフォームの実現に向けた長期継続型の国プロの立ち上げや、研究開発・設計人材育成の強化に関する具体的な施策の検討をお願いしたい。
- 先端的で注目度の高い技術だけでなく、産業を底辺から支える基盤的な技術や人材育成、モノづくりを支える製造プロセス、材料の研究などにも支援をお願いしたい。
- MEMSは国内に製造できる場所が少なく、最先端の技術を持つファブがない状況が、競争力を生むセンサづくりや安定供給の観点から懸念。国内に強い最先端のファブを持つことへの支援をお願いしたい。
- MEMS専用プロセスラインの整備や次世代材料研究開発等への支援の継続・拡充、国際標準化活動への参画支援、MEMS設計・プロセス・評価に精通した人材育成プログラムの創設等をお願いしたい。
- 先進的なMEMS製造ラインや開発拠点への支援は、国際競争力の強化と経済安全保障の両立に資するもの。さらにMEMSは次世代フィジカルAIセンサや光電融合デバイスの競争力の核となることから、継続的な支援をお願いしたい。
- ヘルスケアや医療の観点からウェアラブルが必要不可欠になってきている。またMEMSデバイスの集積など、大面積デバイス化が課題となっており、その強化ないし技術開発プロジェクトの実施をお願いしたい。
といった意見が出されました。
それらを受けて、経済省、NEDO、産総研からは以下のようなコメントが寄せられました。
- 国の選定した先端領域・重点領域においてもMEMSの貢献を期待。
- 国際標準化会議での日本の強いポジションを維持できるよう引き続き各企業及びMMCの協力が必要。
- MESHやFuMEMTexはスマートロボティクスや次世代AIロボティクスの進化にも重要なヒントを与えるものと感じた。
- AI×MEMSやセンシング系で企業や研究機関との連携を模索してほしい。
- MEMSデバイスそのものだけに留まらず、MEMSを取り巻く周辺技術にうまくMEMSの活路を見出してほしい。
- NEDOの「フロンティア育成事業」が1月中に公募されるので、応募を期待。
- MEMSをバックグラウンドに持つ研究者からの半導体へのアプローチや、6Gのエッジデバイス技術の流れからのMEMS研究開発が重要。
- マイクロナノ加工技術は、センシングのみならず半導体にも活用可能であり、MMCの産業動向調査等の結果の提供に期待。
- FuMEMTexについて、研究者が研究開発に集中できる環境をMMCが作り上げてくれていることに感謝。
- 現在のロボットにはAI基盤モデルが不可欠であり、そのベースとなるデータ収集をセンシングでどのように行うかに関心を有する。
今後MEMS協議会としては、本懇話会で出された意見を参考にして、日本のMEMS産業の国際競争力を高めるために必要なフロンティア領域等の研究開発に順次提案できるよう、MEMS事業者連携委員会や産業動向調査委員会などにおいて多くのプレーヤーとともに検討を進めて参ります。
(MEMS協議会 事務局 濱田直春)
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