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2025年12月 5日 (金)

IEC/TC47 国際標準化全体会議(東京開催)参加報告(11月17日~21日)

 IEC(国際電気標準会議) TC47(半導体分野技術委員会)の国際標準化全体会議が、11月17日~21日に、日本・東京のAP東京八重洲で開催され、関連する会議に参加しました。

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会議が開催されたAP東京八重洲

 初日の11月17日には、TC47/WG7(Semiconductor devices for energy conversion and transfer)会議が開催されました。日本からは、TC47/WG7コンビナーの東京大学 鈴木雄二 教授、兵庫県立大学 藤田孝之 教授、神戸大学 神野伊策 教授、TC47/SC47F国際幹事をつとめるマイクロマシンセンター 三原孝士 主幹研究員を含む6名が参加しました。会議では、現在TC47/WG7で審議中の規格案について議論されました。

 TC47/WG7おける審議中のプロジェクトは、兵庫県立大学 藤田教授が提案中の「IEC 63608-1 ED1:Reliability evaluation methods for vibration energy harvesters - Part 1: Mechanical reliability under shock」、神戸大学 神野教授が提案中の「IEC 63608-2 ED1:Reliability evaluation methods for vibration energy harvesters - Part 2: Temperature and humidity」の2件であり、文書回付状況、各国NC(National Committees)からのコメントへの対応に関する議論、今後の予定の確認がなされました。

 まず、兵庫県立大学 藤田教授からIEC 63608-1について、CD(Committee Draft)投票時の各国NCからのコメントを反映したCDV(Committee Draft for Vote)内容が説明され、本会議での議論の結果を反映した後にCDV回付することが決定されました。次に、神戸大学 神野教授からIEC 63608-2について、NP(New Work Item Proposal)投票時の各国NCからのコメントを反映したCD内容が説明され、本会議での議論の結果を反映した後にCD回付することが決定されました。

 11月18日にはTC47/SC47F Officer/Convenor会議が開催されました。日本からはSC47Fの各WG、MTコンビナーをつとめるSC47F国内委員会 委員長 古田一吉 氏、熊本大学 高島和希 教授、SC47F三原国際幹事を含む4名が参加しました。

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TC47/SC47F Officer/Convenor会議の様子

 今回の会議は、SC47F議長の任期満了(2025/8/14)でSC47F の新しい議長として韓国 Joon-Shik Park 氏が就任して最初の会議となりました。
 会議では、SC47FのSBP(Strategic Business Plan)の改訂に関し、各WG、MTのタスクを明確にするためSBP内容について議論しました。このほか、これまでWG会議で議論を続けてきたSC47Fで今後提案されるIS(International Standard)番号の適用デバイスなどに応じた採番方法について、新たな番号体系に関し、SC47F議長から提案があり議論しました。

 11月19日にはTC47/SC47F/ WG1-3&MT1会議(Micro-electromechanical systems)が開催されました。本会議には、各国から33名(日本5名、韓国19名、中国7名、ドイツ1名、ロシア1名※by correspondence)が参加し、現在審議中の規格案、新規提案等について議論しました。
 本会議には、日本からは、SC47FのWGコンビナーをつとめる古田氏、熊本大学 高島教授、SC47F三原国際幹事、近畿大学 宍戸 信之 准教授を含む5名が参加し、全体の議事進行を古田氏がつとめられました。

 会議では、まず前回会議の議事録が確認され、続いてSC47F三原国際幹事から、IEC本部からの連絡事項、新たに発行されたIS、近畿大学 宍戸准教授のIEC1906賞の受賞について説明されました。各WG、MTの活動概要については、各コンビナーが報告し、現在審議中の規格案について議論しました。

 WG1では、活動概要、MEMS用語集である「IEC 60747-4 ED1」のレビジョンアップ版のFDIS(Final Draft International Standard)回付及び今後の予定について確認されました。審議中プロジェクトの日本案件としては、名古屋工業大学 泉隼人 助教が提案している「IEC 62047-51 ED1:Test method of electrical characteristics under two-directional cyclic bending deformation for flexible micro-electromechanical devices」について、共同プロジェクトリーダーの近畿大学 宍戸准教授が文書回付状況について確認しました。

 本プロジェクトは、CD投票時の各国NCからのコメントへの対応について、前回の会議で議論され、指摘事項を反映したCDVが提出されています。既に成立している国際規格ISのメンテナンスを管理するMT1では、事前に調査したIS見直し期限の変更について、熊本大学 高島教授が説明し、各国と議論されました。

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TC47/SC47F/WG1-3&MT1会議の様子

 今後提案予定の規格案を紹介するFuture Worksのセッションにおいては、中国、韓国から下記9件の発表がありました。(1)~(4)は、これまでのWG会議で提案されてきた規格案で、今後NP提案が進められます。新たな規格案としては、Bio-MEMS、テラヘルツセンサに関する提案がありました。

 

Future Works
(1) Test method for magnetostriction coefficient of MEMS magnetic film(中国)
(2) Tensile test of shape-memory MEMS materials under elevated temperature(韓国)
(3) Double Cantilever Beam Test with Compliance Measurement for MEMS Hybrid Bonding Interface Characterization(韓国)
(4) MEMS residual stress measurement and its degradation testing method based on on-chip stress amplification structure(中国)
(5) Test Method for Processing Electrophysiological Data from 3D cell-tissue in High Throughput Screening (HTS) systems with Bio-MEMS chips(韓国)
(6) Microfluidic device for droplet-based 3D cell culture(韓国)
(7) Measurement methods for electrical environment stimulation and electrophysiological measurement using 3D cell tissues models with MEMS chips(韓国)
(8) Test method of antenna-coupled MEMS bolometer for Terahertz sensing(韓国)
(9) Instrumented Nanoindentation Test Method for Measuring Mechanical Properties of Metal Thin Film(中国)

 

 本会議の最後には、次回会議の予定として2026年5月14日に神戸で開催予定の本WG春季会議について、マイクロマシンセンター 藤澤が説明しました。

 11月20、21日には、それぞれTC47/SC47F Plenary会議、TC47 Plenary会議が開催され、WG及びSCにおいて決議された内容について各WGコンビナー、議長が報告しました。予定していた議題全てを円滑に議論でき、各国エキスパートやプロジェクトリーダーと交流を図ることができ、充実した会議となりました。

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TC47/SC47F Plenary会議集合写真

 

(調査研究・標準部長 藤澤 大介)

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