« 2025年11月 | トップページ | 2026年1月 »

2025年12月26日 (金)

新年のご挨拶(MMC 2025年10大ニュース)

あけましておめでとうございます。

 OECDの最新見通しによれば、2026年の世界経済はトランプ関税や地政学的緊張の影響を受け、成長率は2.9%に鈍化すると予測されています。日本は2025年に成長率1.3%を記録しましたが、高市総理の下での積極的な財政政策や賃上げを背景に、2026年も0.9%のプラス成長を維持する見通しとされています。
 そのような中において、世界の半導体はWSTSの25年12月予測によれば、AI需要を見越したデータセンター投資に連動する形でメモリー製品やGPUなどのロジック製品が半導体市場の成長を牽引し、全半導体では26.3%増の9,754億ドルに、そのうちのSensor & Actuator(MEMSとほぼ同義)は8.7%増の227億ドルに拡大するであろうとされています。我が国政府も経済安全保障の強化、社会課題の解決と持続的な経済成長の実現に向けては、半導体・AI分野が必須であるとしています。

 経済産業省が2025年5月に公開した「半導体・デジタル産業戦略の現状と今後」においては、電子部品やMEMS等も含めて官民で政策のアプローチを検討していくとされております。2023年に当センター内に設置した「MEMS事業者連携委員会」においては、我が国のMEMS再興に向けて国からの支援を確保するべく政策提案に向けての活動を行っています。

 また昨年防衛イノベーション科学技術研究所から受託した「FuMEMTex(テキスタイルと小型デバイスの融合に関する検討役務)」では多機能センサのテキスタイルプラットフォームへの実装に向けた技術のフィージビリティスタディを実施して、有望な技術等を見出す先導研究を行っています。
 さらにMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)は、企業からのMEMS製品の工程受託が堅調で、大学・研究機関からの研究受託や企業向け試作支援も増加し、2025年度の事業収入も過去最高となる見込みです。

 さて、当センターでは通算36回目にあたるマイクロナノ分野の展示会である「MEMSセンシング&ネットワークシステム展2026」を1月28日から1月30日にかけて東京ビッグサイトで開催いたします。
 今回も当センターやMNOICの事業紹介の展示に加え、各種セミナーを開催し、興味深い様々な技術報告を行います。セミナーの冒頭には経済産業省の情報産業課デバイス・半導体戦略室様より半導体・デジタル戦略関連のご講演を、また「マイクロナノが支えるフロンティア領域」のセミナーでは経済産業省のイノベーション政策課様を中心にテクノロジーインテリジェンス、量子センシング、ブレインテックについてのご講演をお願いしております。是非、多くの皆様にご来場いただき、さらなるMEMSの発展のために当センターに対するご指導・ご支援を賜れれば幸いです。

 皆様方には以下のマイクロマシンセンターの2025年の10大ニュースをご覧いただき、このような私どもの活動状況をご賢察いただければ幸いです。

-----------------------------------------------------------
マイクロマシンセンター
2025年10大ニュース
-----------------------------------------------------------

1.MEMS事業者連携委員会でMEMS技術の戦略的な重要性など活発な意見交換を実施
 2023年度に始動した「MEMS事業者連携委員会」では、我が国MEMS事業者の再興に向けて議論を行っています。2025年度第1回の委員会では、経済安全保障、人材、ファウンドリ・研究拠点、アプリケーション、研究開発について、前年度に引き続き議論を行いました。第2回では経済安全保障と研究開発に課題を絞り込み、AIロボティクスやフロンティア領域においてもMEMS/マイクロナノ技術は戦略的に重要であることなどの議論がなされました。2月19日開催の第3回において政策提言に向けてのとりまとめを行います。

2.防衛イノベーション科学技術研究所の革新型ブレークスルー研究で「テキスタイルと小型デバイスの融合に関する検討役務(FuMEMTex)」を受託
 受託した「FuMEMTex」について、多機能センサのテキスタイルプラットフォームへの実装に向けた先行技術の調査や国際ワークショップの開催などにより、フィージビリティスタディを実施して、11月に中間報告を終えました。今後、2026年度以降の本格研究に結び付けるべく、引き続き先導研究に力を入れてまいります。

3.未来社会におけるMEMSセンシングデバイスの市場動向及び技術動向調査
 日本のMEMS開発戦略を策定するために、2024年度にNEDOのAI・ロボット部から受託した「未来社会におけるMEMSセンシングデバイスの市場動向及び技術動向調査(SiM :Study of innovative MEMS for coming society)」として、2035年の社会像からのバックキャスト並びにMEMSの市場及び技術動向からのフォアキャストを基にして、モビリティ、製造・ロボット、ヘルスケアの3分野におけるMEMS研究開発戦略を策定しました。今後、この戦略を基に、研究開発プロジェクト化を目指していきます。

4.MNOIC事業が堅調に推移
 MNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)は、企業からのMEMS製品の工程受託が堅調で、大学・研究機関からの研究受託や企業向け試作支援も増加し、2025年度の事業収入も過去最高となる見込みです。その一方で持続可能な成長に向けたMEMS製造装置の更新などのインフラ整備にも努めていきます。

5.産業動向調査委員会「フロンティア領域とMEMS/マイクロナノ技術」の調査に着手
 経産省/NEDO事業であるフロンティア育成事業で提示されました、フロンティア領域・技術シーズからMEMS/マイクロナノ技術の貢献が期待されるものを抽出し、それらの開発動向と将来展望についての調査に着手しました。その一環としてMEMS展の中で1月29日に「マイクロナノが支えるフロンティア領域」と題するセミナーを開催します。

6.NEDO先導研究プログラムMESHの開発は順調に推移
 電気通信大学、産総研、当センターで実施中の「メタサーフェスSiハイパースペクトル赤外光センシングデバイス(MESH:Meta Surface Si Hyper spectral infrared light sensing device)」ではプロセス開発並びに試作が計画どおりに進捗しており、当センターではメタサーフェスの試作やマイクロ工学系との融合等を担当しています。チームとしては2026年度以降の研究継続に向けて、研究開発のとりまとめに注力しています。

7.MEMS展2025は盛況裡に終了
  (MEMS展2026は2026年1月28日~30日開催)

 「MEMSセンシング&ネットワークシステム展2025」を2025年1月29日~31日に、東京ビッグサイトで開催し盛況の内に閉幕しました。来場者は42,089名に上りました。MMCブースでは、各種事業の展示を行いましたが、特に上述のSiM調査の成果パネルへの反響は高いものとなりました。また会議棟で開催した各セミナーはいずれも満席となり、関心の高さがうかがえました。MEMS展2026も1月28日~30日、東京ビッグサイト西2ホールで開催を予定しておりますので、奮ってのご参加よろしくお願いいたします。

8.MEMS協議会・海外調査報告会の開催や第28回国際マイクロマシンサミット2025への参加等、国際交流事業を活発化
 海外調査報告会を3月26日にハイブリッドで開催し、200名以上の方にご参加いただき、PNT Technologiesの山下雅樹氏を特別講師とし「タイミングデバイスの世界動向」の特別講演をいただくとともに、MMC事務局からはIEEE MEMS2024、2025APCOT2024等の国際会議報告や標準化国際会議報告などを行いました。また、国際マイクロマシンサミット(2025年6月2日~5日、モントリオール)には東京大学伊藤寿浩教授をチーフデリゲイトとして参加しています。そのほかにも国内外の国際会議等に積極的に参加し、国際交流事業を活発に実施しました。

9. MEMSの国際標準化事業を積極的に推進

(1)フレキシブルMEMSデバイスの国際標準化に関し「IEC1906賞」受賞

IEC TC47/SC47F(MEMS)国内審議団体である当センターが組成したフレキシブルMEMSデバイスに関する国際規格起案検討委員会委員である近畿大学 宍戸 信之准教授がフレキシブルMEMSデバイスの信頼性試験法に関する国際規格制定への貢献が認められ、「IEC1906賞」を受賞されました。

(2)IEC TC47国際標準化全体会議が東京で開催

IEC TC47(半導体分野技術委員会)の国際標準化全体会議が、11月17日~21日に東京で開催され、SC47F(MEMS分野)に関する会議に当センターは国際幹事として参加しました。TC47/SC47F/ WG1-3&MT1会議には各国から33名(日本5名、韓国19名、中国7名、他2名)が参加し、国際規格制定に向け審議を前進させることができました。

10.マイクロマシンセンター/MEMS協議会で官民の積極的な交流を実施
 2025年度、日立製作所の 鮫嶋茂稔 執行役常務(CTO) がマイクロマシンセンター理事長に就任され、新体制が始動しました。6月にはMEMS協議会・推進委員会、12月にはMEMS懇話会を開催し、経済産業省、NEDO、産総研と会員企業の委員との間で、我が国MEMS産業の再興などを中心に、活発な意見交換を行いました。

 

| | コメント (0)

2025年12月 5日 (金)

IEC/TC47 国際標準化全体会議(東京開催)参加報告(11月17日~21日)

 IEC(国際電気標準会議) TC47(半導体分野技術委員会)の国際標準化全体会議が、11月17日~21日に、日本・東京のAP東京八重洲で開催され、関連する会議に参加しました。

Iec_tc47_2025_01
会議が開催されたAP東京八重洲

 初日の11月17日には、TC47/WG7(Semiconductor devices for energy conversion and transfer)会議が開催されました。日本からは、TC47/WG7コンビナーの東京大学 鈴木雄二 教授、兵庫県立大学 藤田孝之 教授、神戸大学 神野伊策 教授、TC47/SC47F国際幹事をつとめるマイクロマシンセンター 三原孝士 主幹研究員を含む6名が参加しました。会議では、現在TC47/WG7で審議中の規格案について議論されました。

 TC47/WG7おける審議中のプロジェクトは、兵庫県立大学 藤田教授が提案中の「IEC 63608-1 ED1:Reliability evaluation methods for vibration energy harvesters - Part 1: Mechanical reliability under shock」、神戸大学 神野教授が提案中の「IEC 63608-2 ED1:Reliability evaluation methods for vibration energy harvesters - Part 2: Temperature and humidity」の2件であり、文書回付状況、各国NC(National Committees)からのコメントへの対応に関する議論、今後の予定の確認がなされました。

 まず、兵庫県立大学 藤田教授からIEC 63608-1について、CD(Committee Draft)投票時の各国NCからのコメントを反映したCDV(Committee Draft for Vote)内容が説明され、本会議での議論の結果を反映した後にCDV回付することが決定されました。次に、神戸大学 神野教授からIEC 63608-2について、NP(New Work Item Proposal)投票時の各国NCからのコメントを反映したCD内容が説明され、本会議での議論の結果を反映した後にCD回付することが決定されました。

 11月18日にはTC47/SC47F Officer/Convenor会議が開催されました。日本からはSC47Fの各WG、MTコンビナーをつとめるSC47F国内委員会 委員長 古田一吉 氏、熊本大学 高島和希 教授、SC47F三原国際幹事を含む4名が参加しました。

Iec_tc47_2025_02
TC47/SC47F Officer/Convenor会議の様子

 今回の会議は、SC47F議長の任期満了(2025/8/14)でSC47F の新しい議長として韓国 Joon-Shik Park 氏が就任して最初の会議となりました。
 会議では、SC47FのSBP(Strategic Business Plan)の改訂に関し、各WG、MTのタスクを明確にするためSBP内容について議論しました。このほか、これまでWG会議で議論を続けてきたSC47Fで今後提案されるIS(International Standard)番号の適用デバイスなどに応じた採番方法について、新たな番号体系に関し、SC47F議長から提案があり議論しました。

 11月19日にはTC47/SC47F/ WG1-3&MT1会議(Micro-electromechanical systems)が開催されました。本会議には、各国から33名(日本5名、韓国19名、中国7名、ドイツ1名、ロシア1名※by correspondence)が参加し、現在審議中の規格案、新規提案等について議論しました。
 本会議には、日本からは、SC47FのWGコンビナーをつとめる古田氏、熊本大学 高島教授、SC47F三原国際幹事、近畿大学 宍戸 信之 准教授を含む5名が参加し、全体の議事進行を古田氏がつとめられました。

 会議では、まず前回会議の議事録が確認され、続いてSC47F三原国際幹事から、IEC本部からの連絡事項、新たに発行されたIS、近畿大学 宍戸准教授のIEC1906賞の受賞について説明されました。各WG、MTの活動概要については、各コンビナーが報告し、現在審議中の規格案について議論しました。

 WG1では、活動概要、MEMS用語集である「IEC 60747-4 ED1」のレビジョンアップ版のFDIS(Final Draft International Standard)回付及び今後の予定について確認されました。審議中プロジェクトの日本案件としては、名古屋工業大学 泉隼人 助教が提案している「IEC 62047-51 ED1:Test method of electrical characteristics under two-directional cyclic bending deformation for flexible micro-electromechanical devices」について、共同プロジェクトリーダーの近畿大学 宍戸准教授が文書回付状況について確認しました。

 本プロジェクトは、CD投票時の各国NCからのコメントへの対応について、前回の会議で議論され、指摘事項を反映したCDVが提出されています。既に成立している国際規格ISのメンテナンスを管理するMT1では、事前に調査したIS見直し期限の変更について、熊本大学 高島教授が説明し、各国と議論されました。

Iec_tc47_2025_03
TC47/SC47F/WG1-3&MT1会議の様子

 今後提案予定の規格案を紹介するFuture Worksのセッションにおいては、中国、韓国から下記9件の発表がありました。(1)~(4)は、これまでのWG会議で提案されてきた規格案で、今後NP提案が進められます。新たな規格案としては、Bio-MEMS、テラヘルツセンサに関する提案がありました。

 

Future Works
(1) Test method for magnetostriction coefficient of MEMS magnetic film(中国)
(2) Tensile test of shape-memory MEMS materials under elevated temperature(韓国)
(3) Double Cantilever Beam Test with Compliance Measurement for MEMS Hybrid Bonding Interface Characterization(韓国)
(4) MEMS residual stress measurement and its degradation testing method based on on-chip stress amplification structure(中国)
(5) Test Method for Processing Electrophysiological Data from 3D cell-tissue in High Throughput Screening (HTS) systems with Bio-MEMS chips(韓国)
(6) Microfluidic device for droplet-based 3D cell culture(韓国)
(7) Measurement methods for electrical environment stimulation and electrophysiological measurement using 3D cell tissues models with MEMS chips(韓国)
(8) Test method of antenna-coupled MEMS bolometer for Terahertz sensing(韓国)
(9) Instrumented Nanoindentation Test Method for Measuring Mechanical Properties of Metal Thin Film(中国)

 

 本会議の最後には、次回会議の予定として2026年5月14日に神戸で開催予定の本WG春季会議について、マイクロマシンセンター 藤澤が説明しました。

 11月20、21日には、それぞれTC47/SC47F Plenary会議、TC47 Plenary会議が開催され、WG及びSCにおいて決議された内容について各WGコンビナー、議長が報告しました。予定していた議題全てを円滑に議論でき、各国エキスパートやプロジェクトリーダーと交流を図ることができ、充実した会議となりました。

Iec_tc47_2025_04
TC47/SC47F Plenary会議集合写真

 

(調査研究・標準部長 藤澤 大介)

| | コメント (0)

Future Technologies from UTSUNOMIYA 2025参加報告 (2025年11月10日~12日)

 Future Technologies from UTSUNOMIYA 2025は電気学会センサ・マイクロマシン部門主催の第42回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門主催の第16回 マイクロ・ナノ工学シンポジウム、応用物理学会集積化MEMS技術研究会主催の第17回集積化MEMSシンポジウム、化学とマイクロ・ナノシステム学会(CHEMINAS)主催の第52回研究会が合同で開催するMEMS関連の国内最大のシンポジウムです。学会連携の必要性が叫ばれている中で、本シンポジウムは毎年多くの研究者が参加しており、学会連携の成功例の一つに挙げられると思います。

 今回はライトキューブ宇都宮(写真1)においてテクニカルセッションが11月10日(月)~12日(水)、テクニカルツアー(Aコース:LRT車両基地と本田技研工業、Bコース:キャノンメディカルシステムズと本田技研工業)が11月13日(木)に開催されました。

 今回、MNOICのPR及び当該分野の技術・業界動向把握のためにMNOICの鈴木とMEMSシステム開発センターの武田が参加いたしましたので、ご報告いたします。

Future_technologies2025_01_20251202144701
写真1 ライトキューブ宇都宮外観

 講演数は第42回「センサ・マイクロマシンと応用シンポジウム」が306件(基調講演1、招待講演6、オーラル73、ポスター226)、第16回 マイクロ・ナノ工学シンポジウムが200件(基調講演1、招待講演5、ポスター194)、第17回集積化MEMSシンポジウムが27件(基調講演1、オーラル15、ポスター11)、化学とマイクロ・ナノシステム学会第52回研究会が205件(基調講演1、招待講演5、ポスター199)、企画セッションが11件の計749件でした。
 技術展示・スポンサー機関は69機関でした。講演件数及び技術展示・スポンサー機関では過去最高だった昨年の講演件数756件と技術展示・スポンサー機関数71機関に及びませんでしたが、参加者数は昨年の1,290名を超える1,307名で過去最高を更新し、盛況裡のうちに無事終了いたしました。

 今年度も発表件数が多いため、昨年と同様に5パラレルセッション+ポスターセッション+技術展示で開催されました。

 今年のシンポジウムは当マイクロマシンセンターMEMS事業者連携委員会委員長である東京大学生産技術研究所 所長の年吉教授が大会委員長を務められました。年吉教授の開会の辞のご挨拶の様子(M会場)を写真2に示します。また、ポスターセッション・展示会場の様子を写真3に示します。

Future_technologies2025_02_20251202144701
写真2 年吉大会委員長の開会挨拶の様子

Future_technologies2025_03_20251202144701
写真3 ポスター・展示会場の様子

 各学会から1テーマずつ企画される基調講演としましては、以下の4件が行われました。DDS、マイクロ計測、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)、チップレット集積技術といった各分野の最新の技術に関してそれぞれの分野の第一人者からの講演がなされました。本田技研工業株式会社の波多野氏とは、講演後にいろいろお話をさせていただき、自動運転に於いてセンシング技術は非常に重要であり、これまでも搭載センサに関しては、単なる買い物ではなく、センサメーカと一体になって開発を行ってきており、我々が目指している従来にない新しいセンサの開発には期待しているとの心強い言葉をいただきました。


(1) 11月10日(月) 10:30-11:10 【CHEMINAS】

京都大学 大学院医学研究科 特任教授
秋吉一成氏:「バイオインスパイアードDDSの設計とワクチン応用」


(2) 11月11日(火) 08:30-09:10 【応用物理学会】

株式会社日立ハイテク 常務執行役員CTO ヘルスケア事業統括本部 統括本部長 
坂詰 卓氏:「医学検査領域のマイクロ計測の応用」


(3) 11月11日(火) 15:50-16:30 【日本機械学会】

本田技研工業株式会社 四輪事業本部 SDV事業開発統括部 先進安全・知能ソリューション開発部 エグゼクティブチーフエンジニア 
波多野 邦道氏:「ソフトウェアデファインド時代における、運転支援・自動運転とセンシング技術」


(4) 11月12日(水) 09:20-10:00 【電気学会】

東北大学 大学院医工学研究科 教授 兼 技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC) 3Dパッケージング技術開発部門 部門長
福島 誉史氏:「チップレット集積技術最前線」

 今回も、日本機械学会とCHEMINASはフラッシュプレゼンテーションのセッションが設けられ、それを聞いてからポスターセッションを訪れる人が多かったためか、ポスターセッションでは活発な討論が行われていたような印象を受けました。
 また、閉会式において、電気学会からは優秀ポスター発表賞(7件)・速報ポスター賞(4件)・最優秀技術論文賞(1件)・優秀技術論文賞(4件)・ファイナリスト賞(9件)・五十嵐賞(1件)・奨励賞(7件)、最優秀展示賞(1件)、フォトコンテスト賞(5件)の発表が、日本機械学会からはファイナリスト(24件)の発表が、CHEMINASからは優秀発表賞(12件、内1件は「Analyst賞」)、優秀研究賞(4件、内1件は「Lab on a chip賞」)、企業賞(新興精機賞(1件)、日本ゼオン賞(1件))、Art in CHEMINAS(最優秀賞(1件)、優秀賞(2件))、CHEMINAS研究川柳大賞(最優秀賞(1件)、優秀賞(4件))の発表がありました。

 以下に電気学会の優秀技術論文賞、五十嵐賞、CHEMINASのAnalyst賞とLab on a chip賞を示します。医学と工学が融合した新たな研究分野のテーマが多く選定された意義は大きいと思います。


【最優秀技術論文賞】(1件)
猪股 直生, 鈴木 海斗 (東北大学):
「マイクロ温度センサアレイを用いた細胞小器官の熱物性評価~空間分解能を超えて」

【五十嵐賞】(1件)
佐々木陽向(豊橋技術科学大学):
「低侵襲ニューロン計測に向けたフレキシブル基板直径5 µmニードル電極デバイス」

【Analyst賞】(1件)
西村太希(京都大学):
「尿流れ刺激の模倣により成熟化した膀胱上皮モデルの開発」

【Lab on a chip賞】(1件)
Michinao Hashimoto, Joseph zhi Wei Lee, Chang Shu-Yung(Singapore University of Technology and Design):
「3D-printable poly(vinyl alcohol) for sacrificial molding in biomimetic matrices」

 MNOICについては、会期中を通して技術展示を行いました(写真4)。会場では、従来のMEMSファウンドリへのご要望のほかに、半導体3D実装プロセスとの融合で「12インチ、8インチ」などの大口径プロセスのニーズ、光電融合など異種機能集積で「シリコン以外材料」などの加工ニーズの要因から、MNOICにかける期待を多くいただきました。

 政府の成長戦略に基づき、AI・半導体・医療を支えるMEMS技術分野についての重点的な支援などとともに、自助努力で課題解決可能な施策を検討していきたいと思います。

Future_technologies2025_04Future_technologies2025_04b

写真4 MMC技術展示での説明の様子

 来年はFuture Technologies from MATSUE として、2026年11月16日(月)~19日(木)(11月16日~18日:テクニカルセッション、11月19日:テクニカルツアー)に島根県松江市の「くにびきメッセ」にて、住友精密工業の宮島博志氏が実行委員長になって開催されます。

 

(MEMSシステム開発センター 武田 宗久、MNOIC 鈴木 浩助)

| | コメント (0)

第2回MEMS事業者連携委員会開催報告 (2025年11月6日)

 今年度第2回MEMS事業者連携委員会(委員長:東京大学年吉洋教授)を、オンラインで50名程の事業者や大学の先生方のご参加を得て、2025年11月6日に開催いたしました。

 冒頭の経済産業省商務情報政策局情報産業課の加藤公彦課長補佐様のご挨拶では、高市総理の所信表明演説に関連して、危機管理投資と、エネルギー安全保障、地域未来戦略の文脈で、AI・半導体に力を入れるとの方針が示されたとのご紹介がありました。
 経産省でも半導体デジタル産業戦略において施策のステップを進めるとともに、「電子部品やMEMS等、また半導体については前工程のみならず設計や後工程も含め、官民で政策のアプローチを検討していく」と記載しており、そちらも引き続き検討していきたいとのお話と、最近のキーワードとしてAIロボティクスがあるが、MEMSとは具体的に示されていないものの、センシングが重要な要素であることから、今後もMMCとして調査を続け、提案などもしてほしいとのお話がありました。

 次に今回の検討課題であるMEMSと経済安全保障、MEMS関連の研究開発、そして我が国MEMS産業の再興に向けての現在の検討状況等について事務局から説明を行い、議論が行われました。

 特に経済安全保障の施策マッピング等におけるMEMS技術の位置づけの明確化などにより、経済安全保障に組み込まれることの必要性についてや、AIロボティクス、フィジカルAIなど、フロンティア領域の実現のためにはMEMS/マイクロナノ技術が不可欠であるとのアピールを強化していくことなどについて活発な意見交換が行われました。また中国の競争力が高まっており、AIロボットやドローンでは世界をリードするとともに、MEMSでももはやコンベンショナルな製品での競合が激しくなっているなどのお話もありました。

 第3回の開催は2026年2月19日を計画しています。

 なお、この「MEMS事業者連携委員会」は、MEMSに関する事業や研究を行われている事業者や、大学・公的研究機関の方々には、広く門戸を開放しておりますので、ご関心のある向きは、これからのご参加を歓迎いたします。
 委員会への参加には委員やオブザーバ等への登録が必要ですので、下記事務局の方にお問合せをいただければと思います。また当センターホームページからも登録可能です。

★MEMS事業者連携委員会ホームページ
   https://www.mmc.or.jp/mbcc/index.html

★MEMS事業者連携員会事務局
  メールアドレス

(MEMS事業者連携委員会事務局 八嶋 昇)

| | コメント (0)

« 2025年11月 | トップページ | 2026年1月 »