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2025年7月 2日 (水)

2025 第28回「国際マイクロマシンサミット」(カナダ・モントリオール) 参加報告

 マイクロマシンサミットは、年に1回、世界各国・地域の代表団が集まり、マイクロマシン/ナノテクノロジーに関する課題や展望につき意見交換する場です。日本の提案により1995年3月に京都で開催されたのが始まりで、以後、各国持ち回りで開催されています。第28回マイクロマシンサミット(図1)が、カナダのモントリオールで、2025年6月2日(月)から5日(木)まで開催されましたのでご報告いたします。
 今回のトピックスは「MEMS and IoT」でした。日本からは東京大学 大学院精密工学専攻の伊藤寿浩教授がチーフデリゲイトとなり、マイクロマシンセンター(MMC)の国際交流担当の武田と2名で参加いたしました。今回のジェネラルチェアは、カナダのCMC Microsystems CEOのGordon Harling氏で、会場はLe Centre Sheraton Montreal Hotelでした。

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図1 第28回マイクロマシンサミット概要


 今回は参加国・地域が例年より少なく、欧州から3カ国1地域(イタリア、ルーマニア、UK、イベリア)、北アメリカから1カ国(カナダ)、アジアから1カ国(日本)、オセアニアから1カ国(オーストラリア)の7国・地域から19名のデリゲイトの参加がありました。また、新たな参加国はございませんでした。最も参加者の多かったのは開催国のカナダ、イベリア地域(スペイン)とオーストラリアが4名でした。会場の様子及び集合写真を写真1、写真2に示します。

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写真1 会場の様子

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写真2 集合写真


 第1日目はカナダのチーフデリゲイトのCMC Microsystems CEOのGordon Harling氏の開会の挨拶(写真3)の後、各国の現状を報告するチーフデリゲイトからのカントリーレビューとデリゲイトからの関連するプレゼンの計15件の発表がありました。日本からは伊藤チーフデリゲイトから日本のIoTへの取り組み状況及びIoT関連プロジェクトとして、SiPとムーンショットプロジェクト及びMMCのSiM(Study of Innovative MEMS for emerging society)の取り組み状況等の紹介がなされました(写真4:伊藤チーフデリゲイトのプレゼンの様子)。
 各国とも半導体、MEMS、フォトニックスと量子技術を一体として大きな予算がついて研究開発を実施していることが分かりました。

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写真3 Gordon Harling氏の開会の挨拶の様子

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写真4 伊藤チーフデリゲイトによる
日本のカントリーレビュー報告の様子


 また、2日目のCMC賛助会員の発表では、11件のプレゼンと2件のパネルディスカッションがありました。プレゼンではTeledyne MEMSやプロト試作から少量産までを担うC2MI等のファウンドリ及び指向性マイクのSoundskrit社や2周波MEMSタイミングデバイスのStathera社等、今話題になっているスタートアップからの発表がありました。
 パネルディスカッションは、「Global Collaboration and Future Trends in Smart Systems」と「Innovation in MEMS and IoT: Challenges and Opportunities」の2つのテーマで行われました。パネルディスカッションの様子を写真5に示します。

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写真5 パネルディスカッションの様子

 また、今回主催のCMC Microsystemsには新たにMMCの海外アフィリエイトになっていただき、バンケットの前に調印式をおこないました。その様子を写真6に示します。

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写真6 CMC MicrosystemsとMMCの調印式の様子


 テクニカルツアーとしては、6月5日(木)にモントリオールからバスで2時間の距離にあるシャーブルック大学の施設である量子技術の研究施設IQ(Institut QUANTIQUE)、概念実証の試作ラボである3iT(Institut interdisciplinarire d’innovation technologique)と少し離れた量子関連のレンタル施設EQ1(Espace Quantique 1)を見学するとともに、帰路にシャーブルックとモントリオールの途中に位置するブロモンで少量産ファウンドリのC2MI(Centre de Collaboration MiQro Innovation)を見学しました(写真7参照)。
 今回見学したIQ、3iT、C2MIは基礎研究から概念実証を経てプロトタイプ試作・少量産までの統合イノベーションチェーンを形成しており、さらにC2MIの施設は直ぐ近くに量産工場を有するIBM(パッケージング)とTeledyne MEMS(MEMS)と同じ装置が入っており、C2MIでの少量産の後、大量生産に直ぐに移行できるエコシステムが整えられており、カナダの取組みには学ぶべきものが多くありました。

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写真7 テクニカルツアーの様子


 次回のMMS2026は来年の6月に、開催地はUKのサウサンプトンで、オーガナイザーはサウサンプトン大学のNick Harris教授が務めることになりました。今回はサウサンプトン大学のNick Harris教授とともにサウサンプトン大学で准教授をしている日本人の土屋良重先生も出席されていました。テーマは未だ決まってはおりませんが、今後もマイクロマシンサミットにおいて、世界各国のMEMS関係機関との国際交流を深め、世界のMEMSの最新動向を入手して、情報発信してまいります。

(MEMS協議会 国際交流担当 武田宗久)

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