「MEMS Engineer Forum 2024(MEF2024)」出展報告
4月17日(水)~18日(木)に、マイクロマシンセンター(MMC)からもほど近い東京両国のKFCホールで開催された「MEMS Engineer Forum 2024(MEF2024)」(写真1)に、MMCは、MNOIC(MicroNano Open Innovation Center)事業を紹介するパネル展示を行いましたので、簡単に報告いたします(写真2)。
MEFは国内外企業からの出資によりエンジニアを中心に運営され、シンポジウムと併設技術展示会の両輪で、MEMSに関する基礎技術ならびに隣接分野の技術において、エンジニアならではの視点と技量で、新しいカタチを形成し、そして融合させるユニークは国際会議で、MMCは毎年出展しております。
参加人数は例年600名程度で会期は2日間の会議ですが、世界のトップクラスの講演者を揃え、参加者も最前線で活躍するエンジニアが多く、広報活動やマーケティングに効果的な会議です。今回は、MNOICで働ける半導体技術者の人材募集も行いました。また、2日間累計参加者は887名で、別途ライブオンラインで2日間合計337名視聴があったそうです。
オープニング後のセッション “Latest Trend of MEMS”の基調講演では、「Semiconductor Strategy in Japan」と題して、経済産業省情報産業課の小林健企画官から、半導体産業の現状と我が国半導体産業復活の基本戦略の3ステップに従った最新の進捗状況について説明がありました。さらに今般その戦略の中にSAW/BAWを含む電子部品が加わったことと、それに続いて戦略にMEMSを加えようとしていることについて言及されました。
これ以外の基調講演としては、昨年に引き続きSi - MEMS の祖とも言うべき Kurt Petersen 博士からの “Creating the Future with MEMS”と題したMEMSへの熱い期待を込めた講演と、Robert Bosch 副社長の Georg Bischopink博士から “A brief History and Future Outlook of Bosch Inertial-Sensors for Automotive and Consumer Applications”と題した、車載及びコンシューマ向け慣性センサの成功の歴史についての講演がありました。さらに全13本の招待講演が行われ、会場はほぼ満席となり、関心の高さがうかがえました。
展示はKFCホールのホワイエとAnnexの2か所に分かれて開催され、国内外52社・機関からの出展と32社からの出展者プレゼンテーションが行われました。
本展示会はMNOICのサービスついて興味を持ちそうな質の高い参加者層が多いのですが、業界や最新技術動向などの情報収集を目的とした参加者が多く、製品やサービスの「購買」を求めるケースはそう多くはありません。しかし、今すぐ商談にならなくとも、この学会の参加者との議論は、国内外MEMS産業構造及び課題とユーザーニーズなどに関し、多くの気づきを与えるもので、かけがえのない機会です。
また、今般は、3月にMMCとして取りまとめた「我が国MEMS事業者の動向に関する調査」の報告書と300ページにも及ぶディレクトリを展示しましたところ、多くの方に関心を持っていただくことができました。
(MMC賛助会員には配布済み)
今後も本学会への出展を継続すると同時に、MNOIC活動を通じて、わが国の半導体・デジタル産業強化につながる活動を継続してまいります。
本会議は毎年開催されており、次回は2025年4月16日(水)~17日(木)に、今回と同様KFCホールでの開催が予定されています。
(MEMS協議会 渡辺 秀明)
写真1 MEF2024
写真2 パネル展示
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