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2024年5月

2024年5月30日 (木)

IEC国際標準化 SC47E WG1&2, SC47F WG1-3&MT1会議(韓国 済州島開催)参加報告

 IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会) / SC47E(個別半導体デバイス分野)、SC47F(MEMS分野)の国際標準化WG会議が、韓国のホストで、5月22 日~24日に、韓国 済州島のLotte City Hotel Jejuで開催されました。

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写真1 韓国 済州島
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写真2 会議が開催されたLotte City Hotel Jeju

 5月22日には、半導体関連技術に関する会議SC47E(DISCRETE SEMICONDUCTORDEVICES)WG1(SEMICONDUCTOR SENSORS)、WG2(MICROWAVE DEVICES)が開催されました。IEC TC47/SC47E/WG1&2会議へのSC47F関係者の参加により、両SCに関連するセンサ技術などに関し、WG各国エキスパートとの活発な意見交換がありました。

 5月23日には、IEC TC47/SC47F/ WG1-3&MT1会議が開催され、現地参加で20名(日本8名、韓国8名、中国4名)が出席し、現在審議中の規格案、新規提案等について議論されました。

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写真3 TC47/SC47F/WG1-3&MT会議の様子

 会議では、SC47F/MT1のコンビナーである韓国 Joon-Shink Park氏が、議事進行を務めました。日本からの出席者は、WG1コンビナーであるマイクロマシンセンター 標準化事業委員会 委員長 古田一吉氏、WG3コンビナーである神戸大学 磯野吉正教授、MT1コンビナーである熊本大学 高島和希教授、現在のアクティブプロジェクトのプロジェクトリーダーである名古屋工業大学 名古屋工業大学 泉隼人助教、神谷庄司教授、近畿大学 宍戸信之准教授、SC47F国際幹事マイクロマシンセンター 三原孝士、マイクロマシンセンター 藤澤大介でした。

 WG1では、コンビナーである古田氏からWG活動概要、ココンビナーの韓国 Sung Hoon Choa 氏から用語集である「IEC 60747-4:2008 ED1」のレビジョンアップ版ED2の今後の予定等について説明されました。
 WG2では、コンビナーである韓国 Hak Joo Lee氏からWG活動概要について説明されました。日本提案案件のステータスとして、まず近畿大学 宍戸准教授提案の「IEC 62047-43:Test method of electrical characteristics after cyclic bending deformation for flexible electro-mechanical devices」の国際規格ISの2024年発行について、説明されました。このほか神戸大学 神野教授提案の「IEC 62047-49:Reliability test methods of electro-mechanical conversion characteristics of piezoelectric MEMS cantilever」のCD投票完了、各国からのコメントへの対応について、神戸大学 神野教授の代理でマイクロマシンセンター 藤澤が説明しました。また、名古屋工業大学 泉助教提案の「IEC 62047-51:Test method of electrical characteristics under two-directional cyclic bending deformation for flexible micro-electromechanical devices」のNP投票完了、各国からのコメントへの対応について、泉助教が説明しました。
 WG3では、今回から次世代センサ協議会 大和田邦樹副会長に代わってWG3コンビナーに就任された神戸大学 磯野教授が、WG活動概要を説明されました。
 既に成立している国際規格ISのメンテナンスを管理するMT1では、コンビナーの高島教授からISのstability date見直しについて説明され、各国と議論されました。
 今後提案予定の規格案を紹介するFuture Worksでは、中国からMEMS thermopile devices、MEMS differential pressure flowmeter、韓国からMEMS MOS type gas sensorなどのMEMSに関する規格開発について紹介されました。

 5月24日には、MEMS Standardization Workshopが開催されました。
Workshopは、SC47F議長である韓国 Sung Hoon Choa氏が進行を務められ、神戸大学 磯野教授から「Traditional or New Technique for 3D microstructuring of Si films? -Punch creep forming for 3-axis force sensors and evaluation of creep properties-」について、中国 Wei Zhang氏から「MEMS gas sensor」について、韓国 Yeong-Eun Yoo氏から「Bio-MEMS technology」、韓国 Sung Hoon Choa氏から「Recent trend of semiconductor packaging technology」など、最新のMEMSに関する研究に関して紹介され、各国エキスパートの活発な意見交換がありました。

 会議の最後には、来年の本国際標準化WG会議を中国で開催することが中国NCから説明があり、了承されました。

 次回の会議は、IEC全体会議が11月にロンドンで開催されます。また、来年のTC47/SC47F/WG1-3&MT 会議は、中国で開催される予定です。

(調査研究・標準部長 藤澤 大介)

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2024年5月 7日 (火)

「MEMS Engineer Forum 2024(MEF2024)」出展報告

 4月17日(水)~18日(木)に、マイクロマシンセンター(MMC)からもほど近い東京両国のKFCホールで開催された「MEMS Engineer Forum 2024(MEF2024)」(写真1)に、MMCは、MNOIC(MicroNano Open Innovation Center)事業を紹介するパネル展示を行いましたので、簡単に報告いたします(写真2)。

 MEFは国内外企業からの出資によりエンジニアを中心に運営され、シンポジウムと併設技術展示会の両輪で、MEMSに関する基礎技術ならびに隣接分野の技術において、エンジニアならではの視点と技量で、新しいカタチを形成し、そして融合させるユニークは国際会議で、MMCは毎年出展しております。
 参加人数は例年600名程度で会期は2日間の会議ですが、世界のトップクラスの講演者を揃え、参加者も最前線で活躍するエンジニアが多く、広報活動やマーケティングに効果的な会議です。今回は、MNOICで働ける半導体技術者の人材募集も行いました。また、2日間累計参加者は887名で、別途ライブオンラインで2日間合計337名視聴があったそうです。

 オープニング後のセッション “Latest Trend of MEMS”の基調講演では、「Semiconductor Strategy in Japan」と題して、経済産業省情報産業課の小林健企画官から、半導体産業の現状と我が国半導体産業復活の基本戦略の3ステップに従った最新の進捗状況について説明がありました。さらに今般その戦略の中にSAW/BAWを含む電子部品が加わったことと、それに続いて戦略にMEMSを加えようとしていることについて言及されました。
 これ以外の基調講演としては、昨年に引き続きSi - MEMS の祖とも言うべき Kurt Petersen 博士からの “Creating the Future with MEMS”と題したMEMSへの熱い期待を込めた講演と、Robert Bosch 副社長の Georg Bischopink博士から “A brief History and Future Outlook of Bosch Inertial-Sensors for Automotive and Consumer Applications”と題した、車載及びコンシューマ向け慣性センサの成功の歴史についての講演がありました。さらに全13本の招待講演が行われ、会場はほぼ満席となり、関心の高さがうかがえました。

 展示はKFCホールのホワイエとAnnexの2か所に分かれて開催され、国内外52社・機関からの出展と32社からの出展者プレゼンテーションが行われました。
 本展示会はMNOICのサービスついて興味を持ちそうな質の高い参加者層が多いのですが、業界や最新技術動向などの情報収集を目的とした参加者が多く、製品やサービスの「購買」を求めるケースはそう多くはありません。しかし、今すぐ商談にならなくとも、この学会の参加者との議論は、国内外MEMS産業構造及び課題とユーザーニーズなどに関し、多くの気づきを与えるもので、かけがえのない機会です。
 また、今般は、3月にMMCとして取りまとめた「我が国MEMS事業者の動向に関する調査」の報告書と300ページにも及ぶディレクトリを展示しましたところ、多くの方に関心を持っていただくことができました。
(MMC賛助会員には配布済み)

 今後も本学会への出展を継続すると同時に、MNOIC活動を通じて、わが国の半導体・デジタル産業強化につながる活動を継続してまいります。
 本会議は毎年開催されており、次回は2025年4月16日(水)~17日(木)に、今回と同様KFCホールでの開催が予定されています。

 (MEMS協議会 渡辺 秀明)

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写真1 MEF2024

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写真2 パネル展示

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