第40回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム MNOIC 技術展示報告 (2023年11月6日~8日)
「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(協賛 マイクロマシンセンター他)は1981年に第1回目を開催して以来、産学を中心にした研究グループ間の情報交換、アイデア討議の場として我が国のセンサ分野では最大のシンポジウムであり、本年で節目の40回目を迎えました。
本会議場である熊本城ホールでは 2020年の第37回開催を予定しておりましたが、COVID-19感染拡大の影響を受け、オンライン開催に変更されましたので、3年ぶりの悲願成就となりました。
折しも熊本県は、TSMCの進出など半導体ブームに沸き、本会議も活発な議論がありました。会場の熊本城ホールは約2,300 の固定席がある4F メインホール、120席の4つの会議室、さらに熊本城を眺めることができるホワイエなどで構成され、大変立派な会場でした。またご来賓あいさつで、熊本市長の大西一史氏から、熊本地震の教訓で、11,000人の3日間分の食料、水が本ホールには備蓄されていることが紹介されました(写真1)。
開会式では、豊橋技術科学大学教授の澤田和明実行委員長から、過去最多の1,150名(11月6日現在)の参加者と686件の発表があることが紹介されました。
次に基調講演として、ソニーセミコンダクタソリューションズの岩元勇人氏から、「3D積層型CMOSイメージセンサを進化させるプロセス技術」と題して、CMOS イメージセンサのプロセス技術視点からみた講演がありました。岩元氏自らが量産現場でも陣頭指揮を行って垂直立ち上げた経緯や、世界的に高く評価されている積層型CMOSイメージセンサのキーポイントは,Siのウエハレベルで接合する技術であることを強調されていました。
他の基調講演としては、東京工業大学学長益 一哉氏「集積回路:使ってナンボ,使われてナンボ」という講演題目でしたが、半導体産業に限定せず、こんな日本にしたいということを学長の視点で、大学の統合や女子枠設置による女性教員や女子学生増の必要性などをわかりやすく解説されました。
佐賀大学理工学部教授の嘉数(かすう)誠氏からは「ダイヤモンド半導体の最近の進展:パワー半導体と大口径ウェハの開発」と題し、サファイア基板上に大面積ダイヤモンド結晶成長技術の向上とその結晶成長機構について講演されました。
また、センサシンポジウム40周年記念企画として、電気学会センサ・マイクロマシン部門長の東京大学 年吉洋先生をモデレータに、「10年後のセンサMEMSの将来像」のパネルディスカッションが行われ、現在の若手研究者たちが描く将来像や夢を語りました。会場の聴衆者からは「その技術は50年後も残る技術か?」などの質問もありましたが、パネラーは「挑戦しないことが最大のリスク」として、失敗を恐れず研究を継続する意気込みを示しました。
MNOICについては、会期中を通して技術展示を行いました(写真2)。
お問い合わせの内容としては、MNOICが提供するサービスの主要内容や、具体的な利用の仕方から、主要装置の詳細な仕様など、ファンドリーサービスに関係する詳細な問い合わせを受けました。
脱コロナ社会、カーボンニュートラル、SDGs、Society5.0 等の実現に向け、あらゆる分野で、MEMS、センサはほぼすべてのシステムの必須デバイスであり、その活躍が大いに期待されております。この分野でMNOICのサービスの実力をさらに向上させ、試作設備の共用化や、組織間の壁を低くし集団で力を発揮できるオープンイノベーションを推進し、我が国の次世代デジタル技術をはじめとする産業の発展に引き続き貢献していきます。
(MNOIC研究企画部 渡辺 秀明)
写真1 大西熊本市長来賓挨拶

写真2 技術展示の様子
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