IEC国際標準化 SC47E WG1&2, SC47F WG1-3&MT会議報告(2023年6月21~23日)
IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会) /SC47F(MEMS分野)、SC47E(個別半導体デバイス分野)の国際標準化WG会議が、日本のホスト(一般財団法人 マイクロマシンセンター主催)で、6月21 日~23日に、熊本県 熊本市国際交流会館にて開催されました。
6月21日には、IEC TC47/SC47E/WG1&2会議が開催されました。
半導体関連技術に関する会議SC47E(DISCRETE SEMICONDUCTOR DEVICES)WG1(SEMICONDUCTOR SENSORS)、WG2(MICROWAVE DEVICES)へのSC47F関係者の参加により、WG各国エキスパートとの活発な意見交換がありました。
6月22日には、IEC TC47/SC47F/ WG1-3&MT 会議が開催され、現地およびオンライン参加で29名(日本10名、韓国11名、中国8名)が出席し、現在審議中の規格案、新規提案等について議論されました。
会議では、SC47F/MT1のコンビナーである熊本大学 高島和希教授が議事進行を務められました。日本の主な出席者は、高島教授の他、WG1コンビナーである先端素材高速開発技術研究組合 古田一吉氏、WG3コンビナーである次世代センサ協議会 大和田邦樹副会長、PLである神戸大学 神野伊策教と名古屋工業大学 神谷庄司教授、名古屋工業大学 泉隼人助教、近畿大学宍戸信之講師、SC47F国際幹事マイクロマシンセンター 三原孝士氏でした。
WG1では、コンビナーである古田氏からWG活動概要、ココンビナーのSH Choa氏から「IEC 60747-4:2008 ED1」のレビジョンアップ、プロジェクトリーダーの変更等について説明されました。
WG2では、コンビナーである韓国のHak Joo Lee氏からWG活動概要について説明されました。日本案件のステータスとして、神戸大学 神野教授提案の「IEC 62047-49:Reliability test methods of electro-mechanical conversion characteristics of piezoelectric MEMS cantilever」のNP提出状況、近畿大学 宍戸信之講師提案の「IEC 62047-43:Test method of electrical characteristics after cyclic bending deformation for flexible electro-mechanical devices」のCDV投票完了、について説明されました。
MT1(Maintenance team1)では、コンビナーの高島教授からISのstability date見直しについて説明され、各国と議論されました。
WG3では、コンビナーである次世代センサ協議会 大和田邦樹副会長からWG活動概要が説明されました。また、WG3のコンビナーの神戸大学 磯野吉正教授への交代について説明され、磯野教授からは「Introduction of MEMS Research at Kobe Univ. - Nano Mechanical Systems Lab. -」と題して、研究内容について紹介されました。
今後提案予定の規格案を紹介するFuture Worksでは、日本から名古屋工業大学 神谷庄司教授がPLである新規提案「フレキシブルMEMSデバイス耐久性の両方向折り曲げに関わる試験方法」の開発状況を同大学 泉隼人助教が説明されました。このほか各国からもMEMSに関する規格開発について紹介されました。
TC47/SC47F/WG1-3&MT会議の様子
6月23日には、マイクロマシンセンター主催、熊本大学 国際先端科学技術研究機構(IROAST : International Research Organization for Advanced Science and Technology)共催で、「MEMS Standardization Workshop, – The 96th IROAST Seminar - 」が開催されました。
Workshopは、熊本大学 高島和希教授が進行を務められ、共催のIROSTから、熊本大学 小林牧子教授から「Patchable piezoelectric/ultrasonic sensor development for automatic abnormal condition detection during homecare stage」について、熊本大学 中島雄太准教授から「Development of microfluidic devices for bio-medical applications」について講演されました。
このほか、韓国Jungchul Lee氏から「Heater-integrated fluidic resonators」、中国Wei Zhang氏から「MEMS differential pressure flowmeter」、中国Dacheng Zhang氏「Discussion on material mechanical test system of micro-nano-fabricating structure」などMEMS技術に関して、講演され、各国エキスパートの活発な意見交換がありました。
その他では、来年の本国際標準化WG会議を韓国で5月に開催することがKRNCから提案があり、了承されました。
MEMS標準化ワークショップ
次回の会議は、IEC全体会議が11月にフランクフルトで開催されます。
また、来年のTC47/SC47F/WG1-3&MT 会議は、2024年の5月に韓国で開催される予定です。
(調査研究・標準部長 藤澤 大介)
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