MEMS協議会 2021年度MEMS懇話会オンライン開催(2021年12月27日)
MEMS懇話会はMEMS協議会正メンバーの委員と経済産業省など行政側との意見交換を行う大変貴重な場となっております。
本年も年末の押し迫った、12月27日にマイクロマシン・MEMS分野に係る今後の課題について、オンラインで意見交換を行いました(写真1)。
最初に山中康司MEMS協議会会長(マイクロマシンセンター理事長)による主催者挨拶があり(写真2)、本年がマイクロマシンセンター設立30年であり、1991年度から開始された「マイクロマシン技術研究開発プロジェクト」を皮切りに、現在まで約30年間以上にわたりMEMS、センサ関連の国家プロジェクトに参画し、様々なMEMS技術の確立に貢献してきたことと、本年が当協議会発足15年、産学連携によるMEMS分野のイノベーション実現の場として設立したMNOICが10年目の節目の年であることが紹介されました。
続いて、経済産業省産業機械課長安田篤氏から最近の政策動向として、「2050年カーボンニュートラル」や新たな温室効果ガス排出削減目標の実現に向けたエネルギー政策について紹介がありました。
次に、長谷川英一MEMS協議会事務局長(マイクロマシンセンター専務理事)から、産業・研究開発動向報告として、2026年までのMEMS市場規模は年率7%増の成長市場であること、その中で日本の企業は15%のシェアがあること、さらにMEMS協議会産業動向調査委員会(竹内昌治委員長(東京大学))の調査結果として、今後20年MEMS技術の展望について報告しました。
これらの2つの話題提供の後、経済産業省、NEDO,産総研との意見交換が始まりました。今年度のテーマは上述のとおり「マイクロマシン技術研究開発プロジェクト」がスタートして30年経過したことから、「過去30年間のマイクロマシン、MEMS、センサ関連の自社における取組み(研究開発・製造・利用)と将来の展望、そして今後の新たなナショナルプロジェクト企画に対する行政・国研への要望等について」です。
この中で、自社製品に搭載される各種MEMSデバイスを1990年代後半から開発したが、現在でも数多くのデバイスが量産中であり、息の長いロングセラー商品であることや、自動運転技術、人の健康状態検知などの今後期待される新たな分野への展開を考えると、MEMSセンサの感度は十分と言えず、大学や研究機関がチャレンジブルなセンサ技術開発を行うことに対し、引き続き国の厚い支援をお願いしたいとの意見が出されました、それを受けて、経済省、NEDO、産総研から、DX(デジタルトランスフォーメーション)や、カーボンニュートラル実現に向けて、センサ、MEMSの活躍の場が益々広がるだろうなどのコメントが出されました。
今後MEMS協議会としては、本懇話会で出された意見を参考にして、日本のMEMS競争力強化のために必要な研究開発を順次提案できるよう、SSN(スマートセンシング&ネットワーク)研究会において多くのプレーヤーとともに検討を進めて参ります。
写真1 オンライン会議によるMEMS懇話会
写真2 山中理事長挨拶
(MEMS協議会 渡辺秀明)
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