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2016年1月14日 (木)

マイクロナノ製作の革新技術に関する全仏会議

Journées Nationales sur les Technologies Emergentes en micro-nanofabrication
(French Symposium on Emerging Technologies in micro- nanofabrication
マイクロナノ製作の革新技術に関する全仏会議
French-Japanese Workshop on Micro & Nanofabrication
マイクロとナノ製造技術に関する日仏ワークショップを併催
2015 年 11 月 18 日~21 日、エコール・セントラル・リヨン、エキュイ、フランス
2015 年 11 月 18 日~21 日 にフランスのリヨン(正確にはリヨン郊外のエキュイ)で開催された JNTE2015 会議(マイクロナノ製作の革新技術に関する全仏会議)に出席し、招待講演をするとともにフランスにおける革新的な微細加工技術の情報収集と討議を行った。出席者は 180 名程度(研究者・博士学生 120 名、修士学生 60 名)で、主としてフランスの方である。日本からは、日仏ワークショップに 10 数名が参加する予定であったが、11 月13日のパリでの事件のため、私以外に東大の浅田教授、三田准教授、京大の小寺教授(微細加工ナノプラットフォーム代表者)ほか 2 名の 6 名が参加した。いわゆる研究者だけでなく、クリーンルームで微細加工に携わるエンジニアや、大学院生の参加や発表が多かった。

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JNTE 会場風景

発表は、招待講演が 12 件、一般からの口頭発表が 21 件(リソグラフィー関係 4 件、エッチング関係 4 件、新材料とそのプロセス関係 7 件、複合技術関係 6 件)、ポスター発表が28 件(リソグラフィー関係 8 件、エッチング関係 1 件、新材料とそのプロセス関係13 件、複合技術関係 6 件)。発表内容はプロセスと加工の多岐にわたっており、誘電体・機能酸化膜・圧電薄膜の成膜と加工に始まって、ナノワイヤ作製、ナノリソグラフィー、ブロックコポリマーを用いた自己組織的ナノパターン形成、太陽電池を含む環境発電やエネルギー蓄積デバイス、マイクロナノ加工のバイオや光学への応用までの発表があった。昨今の MEMS関連会議が応用デバイスとその性能評価に偏りがちであるのに対し、加工技術を中心に据えた会議であるため、実際のデバイス作製の工夫や苦労が伝わってきて面白かった。さらにこの会議は「マイクロとナノ製造技術に関する日仏ワークショップ」を併催しており、日本とフランスのナノ加工プラットフォームに関する情報交換が行われた。日本は微細加工ナノプラットフォーム、フランスは RENATECH と称する設備供用ネットワークが共催した。なお、どちらのネットワークも各地の大学や研究機関にある微細加工装置やナノ評価装置を供用して、広く技術を普及する役割を果たしている組織であり、その概要と近年の実績や加工例について 13 件の発表があった。私は、二日目の午前中の第二セッションで In situ TEM Observation and Energy arvestingusing MEMS Actuators and ensors(MEMS のアクチュエータとセンサを用いた TEM その場観察とエネルギーハーベスト)と題する招待講演を行った。NEDO の委託研究業務で得られた振動型環境発電デバイスに関して、そのマイクマシニング加工法の要点と高性能エレクトレットの形成法を発表した。特に、シリコンの異方性ドライエッチング(DRIE)技術が進歩して、高いアスペクト比の静電ギャップが作れるようになると、そこに高性能エレクトレットを形成することにより、発電性能が数倍から十倍程度に向上することを示した。また、他の応用例として透過電子顕微鏡中でナノ物体の機械特性を「その場」計測するMEMS デバイスを紹介した。振動型環境発電デバイスに関しては、特に質問はなかった。

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エコールセントラルリヨンキャンパス

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藤田の招待講演

                            (東京大学 藤田博之)

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