経済・政策動向のトピックス(平成26年1月)
【ブログ版】
本項は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックスを、いろいろな観点からとらえて発信しています。本年もよろしくお願いします。
グラフ・統計を含めた詳細版は、以下のPDF版をご参照下さい。
【経済動向トピックス】
1.経済全体の状況
平成25年12月24日に公表された月例報告(内閣府)の概要は以下のとおりです。
◎国内経済の概況
<現状>
・景気は、緩やかに回復しつつある。
・物価:底堅く推移している。(デフレ状況ではなくなっている)
<日本経済の基調判断>
<先行き>
先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が発現するなかで、家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きが確かなものとなることが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、消費税率引上げに伴う駆け込み需要及びその反動が見込まれる。
【設備投資】平成25年10月実績:機械受注統計調査報告
(内閣府)平成25年12月11日公表)
機械受注総額(季節調整値)の動向をみると、25年9月前月比13.2%増の後、10月は同4.6%減の2兆2,896億円となった。
需要者別にみると、民需は前月比7.0%増の1兆62億円、官公需は同26.2%減の2,820億円、外需は同16.0%減の8,830億円、代理店は同13.2%増の1,054億円となった。
民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の動向を見ると、25年9月前月比2.1%減の後、10月は同0.6%増の8,072億円となった。このうち、製造業は同0.2%減の3,338億円、非製造業(除く船舶・電力)は同11.5%増の5,095億円となった。
詳細は以下のHPをご参照下さい。
2.関係する産業動向
◎鉱工業指数調査【経済産業省:最新プレス情報平成25年11月分速報】
(平成25年12月27日発表)
Ⅰ 11月の生産・出荷・在庫動向
1. 生産
11月の生産は、前月比0.1%の上昇と3か月連続の上昇(前年同月比は5.0%の上昇)となり、指数水準は99.4(季節調整済)となった。 生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、情報通信機械工業、化学工業(除.医薬品)等であった。品目別にみると、デスクトップ型パソコン、軽乗用車、半導体製造装置の順に上昇に寄与している。
2. 出荷
11月の出荷は、前月比▲0.1%の低下と3か月ぶりの低下(前年同月比は6.5%の上昇)となり、指数水準は99.0(季節調整済)となった。 出荷の低下に寄与した業種は、はん用・生産用・業務用機械工業、電子部品・デバイス工業、電気機械工業等であった。
3. 在庫
11月の在庫は、前月比▲1.9%の低下と4か月連続の低下(前年同月比は▲5.2%の低下)となり、指数水準は106.0(季節調整済)となった。 在庫の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、鉄鋼業等であった。
11月の在庫率は、前月比▲1.4%の低下と3か月連続の低下(前年同月比は▲11.2%の低下)となり、指数水準は104.5(季節調整済)となった。
Ⅱ 製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、12月は前月比2.8%の上昇、平成26年1月は同4.6%の上昇を予測している。 12月の上昇は、電気機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、情報通信機械工業等による。平成26年1月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業等による。
11月の実現率は▲1.7%、12月の予測修正率は▲1.1%となった。
Ⅲ まとめ
11月の生産は、前月比0.1%の上昇となった。また、製造工業生産予測調査によると、12月、平成26年1月とも上昇を予測している。 総じてみれば生産は持ち直しの動きで推移している。
詳細は以下のHPをご参照下さい。
【政策動向トピックス】
◎政策動向(政府、METI)
1)平成26年度経済産業省関係予算案の概要(平成25年12月24日経済産業省)
Ⅲ.イノベーション
日本経済の新たなフロンティアである戦略4分野を中心に、予算・税・制度改革・知財分野での支援など、あらゆる政策資源を集中投入する「戦略市場創造プラン」を政府一体となって実現する。
(1)国民の「健康寿命」の延伸
○次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業52.7 億円(新規)
平成27年にがんの年齢調整死亡率(75歳未満)を20%減(平成17年比)とする創薬に必要なIT技術、高品質なバイオ医薬品製造技術の開発等を実施。(日本版NIH関係)
○未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業35.0 億円(新規)
我が国のロボット技術や内視鏡技術を活かし、より先端的な手術支援ロボットの開発や最先端の認知症診断技術の開発など、革新的な医療機器開発を支援。医療機器産業の市場規模を2020年までに3.2兆円へ拡大。(日本版NIH関係)
○再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業25.0 億円(新規)
国内市場を平成32年で約0.2兆円に拡大すべく、国際標準化も見据えた高品質なiPS細胞等の大量培養装置や培地等の技術を開発するとともに、審査期間短縮のため、再生医療製品特有の安全性・有効性に関する評価手法を開発。(日本版NIH関係)
○ロボット介護機器開発・導入促進事業25.5 億円(23.9 億円)+関連25 補正20.5 億円
2030年に約2,600億円の市場規模を目指し、厚生労働省と連携し策定した移動介助、移動支援等の重点分野において、安価で大量導入可能なロボット介護機器の開発を支援、同時に現場への導入に必要な基準作成等の環境を整備。(日本版NIH関係)
○医工連携事業化推進事業30.5 億円(新規)
ものづくり技術を有する中小企業と医療機関等との医工連携による医療機器の開発・改良を推進(2020年までに100件の開発・実用化)。早期実用化・事業拡大に向けた連携体制を構築するための支援機能を強化。(日本版NIH関係)
※この他、関連事業等を含め総額168.7 億円(163.2 億円)を日本版NIH 対象予算として計上。日本版NIH 発足後は、同法人において一元的な執行管理を行う予定。
○健康寿命延伸産業創出推進事業8.7 億円(新規)
予防市場の創出、健康寿命の延伸、医療費の削減を実現するため、企業と医療機関等が連携する際の制度的なグレーゾーンの解消や、企業・保険者と連携した予防活動を推進するための調査を実施し関連市場を10兆円(2020年)に拡大。
○医療機器・サービス国際化推進事業10.0 億円(10.1 億円)
関係省庁やMEJと連携しながら、我が国が強みを有する医療機器とサービスが一体となった、戦略的な国際展開を推進するための事業性調査や、外国人患者の受入環境整備を実施。2020年までに海外に日本の拠点を10カ所程度創設。
(2)クリーンかつ経済的なエネルギー需給の実現(省略)
(3)安全・便利で経済的な次世代インフラの構築
○インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト
建設後50年を迎えるインフラの老朽化に対応するため、インフラの状態を把握できるセンサー、点検・補修を行うロボット等を開発。2020年頃には重要インフラ等の約2割で活用を目指す。
○次世代高度運転支援システム研究開発・実証プロジェクト8.0 億円(新規)
交通事故の劇的な減少を目標に、顕在化する前の危険の予測等、より高度な安全運転支援に必要なセンシング技術の開発等を実施。
(4)世界を惹きつける地域資源で稼ぐ
○三次元造形技術を核としたものづくり革命プログラム40.0 億円(新規)
次世代型産業用3Dプリンタ技術・材料の開発を行い、高速化(現在の10倍)、高精度化(現在の5倍)、材料の多様化を実現するとともに、3D内外計測の評価基盤等周辺技術等を開発し、ものづくりの高付加価値化を進める。
○グローバル農商工連携推進事業6.8 億円(新規)
農林水産物・食品の輸出促進に向けて、商工業の先端技術・ノウハウ等を活用した生産・加工・流通システム(植物工場・コールドチェーン等)の構築と海外市場でのブランド構築を図るコンソーシアムによる実証事業を数件程度支援。
○ファインバブル基盤技術研究開発事業2.0 億円(新規)
幅広い応用が期待されるファインバブル(ミクロンからナノオーダーにわたる微細気泡)について、様々な機能・効果のメカニズムの解析やファインバブルの生成制御等の基盤技術開発を実施する。
○小規模事業者等JAPANブランド育成・地域産業資源活用支援事業(再掲)
○新産業集積創出基盤構築支援事業8.5 億円(新規)
各地方産業競争力協議会で特定される戦略分野の成長を支える観点から、地域の中核企業を中心とした産官学のネットワークの形成活動や新製品開発に向けたシーズ・ニーズ発信会を支援し、新たな産業クラスターを構築。
(5)イノベーション環境の整備
○科学技術イノベーション創造推進費40.7 億円(新規)(内閣府計上)
府省の枠を超えて、基礎研究から出口(実用化・事業化)までをも見据えた研究開発等を推進するプログラム(戦略的イノベーション創造プログラム)を実施するため、所要の予算を拠出。
○研究開発型ベンチャー支援事業
5.8 億円(新規)+関連25 補正102.0 億円
平成25 年度補正予算で構築する「研究開発型新事業創出支援プラットフォーム」を活用して、我が国企業、大学、研究機関等の優れた技術を基にした研究開発型ベンチャーの創出を図る。
○任期付審査官100名の確保などの審査体制の整備
「世界最速かつ最高品質」の特許審査を目指し、任期付審査官及び審査官の確保など審査体制の整備・強化等を図る。
○中小・ベンチャー企業等への支援47.1 億円(39.1 億円)
「知財総合支援窓口」における相談体制の強化や地域ブランドの育成支援、中小企業の外国への特許出願費用の支援の拡充。
○グローバルな権利の保護・取得の支援68.9 億円(41.3 億円)
海外技術情報の分析・評価・提供の実施、外国特許文献の検索システムの整備、模倣品対策、アジア新興国への審査官などの人材派遣等を拡充。
○ビッグデータの利活用推進75.3 億円(新規)
エネルギー分野において、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)から取得されるビッグデータの利活用のための情報基盤を整備するとともに、企業のクラウド活用の促進等を通じて、ビッグデータの利活用を推進する。
○サイバーセキュリティ経済基盤構築事業17.4 億円(新規)
サイバー攻撃被害の経済社会への連鎖的波及を遮断するため、(独)情報処理推進機構等を通じた被害企業等のハンズオン支援や、人口ベースで世界の過半をカバーする各国専門機関間の連携対応枠組み構築等を実施。
詳細は以下のHPをご参照下さい。
(全体)
http://www.meti.go.jp/main/yosan2014/index.html
http://www.meti.go.jp/main/yosan2014/131224_keisanshoyosan1.pdf
(平成26年度産業技術関係予算案の概要)
http://www.meti.go.jp/main/yosan2014/131224_sangi1.pdf
<参考>(平成25年度補正予算案の概要:2013年12月12日)
http://www.meti.go.jp/main/yosan2013/hosei1212.html
○「好循環実現のための経済対策」(平成25年12月5日閣議決定)
“菅官房長官談話”(平成25年12月7日)
一昨日、5.5兆円規模の「好循環実現のための経済対策」を閣議決定しました。
安倍内閣は、長引くデフレからの脱却と経済再生を最優先課題として取り組み、着実に成果を挙げてきました。しかし、景気は回復しているとはいえ、中小企業や地域経済に浸透するのはこれからであり、デフレ脱却も道半ばです。こうした中、社会保障の充実・安定と、厳しい財政を再建するために、来年4月からの消費税率引き上げを10月に決定しました。
「好循環実現のための経済対策」は、消費税率引き上げによる経済への負荷を和らげ、さらに経済の成長力を底上げして成長軌道に早期に復帰させるためのものです。
設備投資や研究開発、海外展開の推進、オリンピック・パラリンピック東京大会を契機とした都市インフラ整備、農林水産業や中小企業の支援といった、競争力強化策、女性・若者等の雇用拡大や支援、待機児童解消の加速、老齢・障害年金への加算や高齢者就業支援といった、女性・若者・高齢者・障害者向けの施策、福島の再生や産業の復興、大規模災害への対応体制の強化、社会資本の耐震化・老朽化対策といった、復興・防災・安全対策の加速、さらには、企業収益の増加を賃金上昇につなげていくための取り組みなどを盛り込みました。
消費税率引き上げの駆け込み需要とその反動減のために、来年度前半に効果があらわれる施策を重視するとともに、民間需要や技術革新の誘発効果の高い施策を重点化し、一過性の対策ではなく、未来への投資となるものとなっています。財源は、国際発行に頼ることなく、景気回復による税収増や余剰金を最大限活用して確保しました。デフレ脱却と経済再生への道筋を確かなものにし、そして社会保障の安定につながるという、好循環を達成していくために、内閣を挙げて取り組んでまいります。
○「産業競争力強化法」の成立
平成25年12月4日に「産業競争力強化法」が成立しました。
本法律は、アベノミクスの第三の矢である「日本再興戦略」(平成25年6月14日閣議決定)に盛り込まれた施策を確実に実行し、日本経済を再生し、産業競争力を強化することを目的としています。
我が国の産業競争力強化のためには、日本経済の3つの歪み、すなわち「過剰設備」、「過小投資」、「過当競争」を是正していくことが重要であり、本法律は、そのキードライバーとしての役割を果たすものであります。具体的には、「企業実証特例制度」による企業単位での規制改革や、収益力の飛躍的な向上に向けた事業再編や起業の促進などの産業の新陳代謝を進めることで、我が国の産業競争力を強化します。
詳細は以下のHPをご参照下さい。
4.その他情報
◎他団体の公表資料・統計のトピックから
JEITAセンサ・グローバル状況調査結果とセンサ関連データ・資料のご紹介
一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)では、日本のキーデバイスとして成長著しいセンサについて、昨年、「注目分野調査」で取り上げました。昨年4月の公表ですが、センサー関係の公表統計はほとんどないことからここにご紹介します。
HP公開情報の抜粋は以下のとおりです。
2011年におけるセンサの世界出荷数量は、127億8,439万7千個、対前年比109%となった。金額は、8,838億71百万円、対前年比103%となった。この厳しい状況下にあっても、2年連続で二桁近い成長を記録した。
数量構成比が大きいセンサとしては、温度センサ、光度センサ、慣性力センサとなっており、金額構成比が大きいセンサとしては、光度センサ、慣性力センサ、圧力センサ、温度センサとなっている。
数量の需要部門特徴としては、電子機器部門で全体の約7割弱を占めており、産業部門の構成比は約1割強とまだ小さい。金額の需要部門の特徴としては、電子機器部門の構成比は約5割弱、産業部門の構成比は約4割と台数構成比と比較すると産業部門のウェイトが大きくなり、自動車・物流・交通用が約2割強と産業部門の最大構成となっている。
仕向地の特徴としては、数量では日本向け、中国向け、アジア・パシフィック向けのアジア全体への出荷が約9割を占めている。金額では日本向けのウェイトが約5割弱を占めている。
詳細は、以下のHPをご覧下さい。
http://www.jeita.or.jp/japanese/topics/2013/0412/release2013412.pdf
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