欧州VTT(フィンランド)との国際ビジネス交流会の実施
一般財団法人マイクロマシンセンター・MEMS協議会では、マイクロナノ領域の産業推進の一環として(現在19ある国際アフィリエイトを中心とした)国外機関と連携した国際交流にも注力しています。特に最近では欧米の大型研究機関が国際的なオープンイノベーションとして海外の企業や研究所・大学との共同研究に熱心で、交流が盛んになっています。
今回、VTT(正式名 VTTテクニカルセンター、フィンランド)からマイクロマシンセンターへお客様が見えましたので、この機会にMEMS協議会メンバーを中心とした企業からの参加者と、国際ビジネス交流会を11月28日(木)に実施しました。VTTはヘルシンキ近郊のエスポー市にある、3100名の職員を有する北欧最大の研究所で、全世界を顧客としたオープンイノベーションに大変熱心です。早くからセンサやMEMSの研究開発に取り組み、半導体や電子デバイスとMEMSの技術融合が活発で、特にパッシブデバイスと半導体を集積した一種の集積化MEMS(Integrated
Passive Devices IPD)に力を入れています。今回の来日は、VTTからVice President のJuha Palve氏および産官学担当のAarne
Oja教授でした。
最初に(財)マイクロマシンセンター専務理事・青柳桂一から開催の挨拶を行ったあと、VTT Vice President のJuha Palve氏から”VTT,
a leading European R&D institute. Success stories in printed
functionality and optical instrumentation”の発表がありました。その後、産官学担当のAarne Oja教授から“VTT
solutions based on MEMS technologies: MEMS altimeters, resonators, spectrometers,
ultrasonics for consumer electronics.”と題する発表です。
他のブログにも書きましたが、VTTは北欧最大の2600平米のクリーンルームを有し、3つのラインを持っています。先端研究ライン、CMOSライン、MEMSラインです。これらを有効に利用して最先端研究から集積化MEMSやセンサー、更にVTTの子会社(VTT MEMSFAB)によるMEMSファンドリまで行っています。またデバイスでは、特にMEMSセンサー、マイクロ分光器、RFモジュール、放射線計測に注力しています。またVTTは海外からの共同研究連携に熱心で、VTT独自の共同研究に対する様々な支援があるようです。
当日は、通常のセミナーに比較すると参加者は少なかったのですが、高い関心のある方々に来て頂いているので、質問等が多く大変活況でした。十分時間があったので、発表の途中でも質問を入れて貰いました。また最後に名刺交換の時間を設け、十分個人的な質問も出来たと思います。Webを介して様々な情報が取れる世界になりましたが、やはり現地で活躍されている研究者と直接話が出来ることは大変重要です。MEMS協議会ではこのようなビジネス交流の場を、機会を捉えて多くしていきたいと思います。(MEMS協議会・国際交流担当 三原 孝士)
写真 1 ビジネス交流会、開会の挨拶
写真 2 VTTからの訪問者(Juha Palve氏(左)とAarne Oja教授)
写真 3 VTTからの発表
写真 4 名刺交換会
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