カナダ・マイクロナノ研究機関との交流
一般財団法人マイクロマシンセンター・MEMS協議会では、マイクロナノ領域の産業推進の一環として(現在19ある国際アフィリエイトを中心とした)海外機関と連携した国際交流にも注力しています。特に最近では欧米の大型研究機関が、国際的なオープンイノベーション活動拠点として海外の企業や研究所・大学との共同研究に熱心で、益々交流が盛んになっています。
今回、カナダ・マイクロナノ研究機関との交流を実施しましたので報告致します。カナダとの交流は、カナダMEMSセミナーへの講師派遣、およびカナダからのお客様によるマイクロマシンセンターへの訪問と、交流会の実施と言う双方向の対応を行いました。今回の交流は、在日カナダ大使館が協力し、ケベック州政府事務所がオーガナイザとなって、C2MI
( MiQro イノベーション協働センター) 、3IT (共同技術革新研究機構)、テレダイン・ダルサ、ウオータールー大学などカナダMEMS関係機関との間で行われたものです。
まず12月4日に、SEMICON Japanの会場である幕張メッセ(千葉市)の国際会議場において、カナダセミナーが開催されました。最初にケベック州政府・在日事務所経済部ドミニク・マルコット部長から開会の挨拶の後、東北大学μSICの江刺正喜教授と、MMC/MEMS協議会の専務理事・青柳桂一から開催に当たっての挨拶がありました。江刺教授からはカナダの研究機関の体制に関して、青柳からは日本のMEMS産業の全体像に関して報告がありました。その後、当センター・産業交流部長
の 今本浩史から国内外における産業動向、およびグリーンセンサーネットワークシステムの研究開発の技術動向に関する報告がありました。なお、カナダからの報告は、シャーブルック・イノポ―ル情報技術,マイクロエレクトロニックス・ナノ材料経済開発ディレクター兼ナノ・ケベック役員のゴードン・ハーリング博士からMEMSパッケージングとテスティング分野でのC2MIの研究・商業化の活動概要、テレダイン・ダルサ・アジア太平洋地域プレジデントのキース・ルーベン
氏からC2MIの優位点とテレダイン・ダルサでの経験、を中心に数名講演者からの専門的な発表がありました。比較的大きな会場でしたが、殆どの席が埋まる規模で100名程度の参加者があったと思います。
翌日の12月5日は、上記のキース・ルーベン 氏、NanoQuebecのDirectorであるゴードン・ハーリング博士、Waterlooナノテク研究所のラーファート・マンスール博士を始め、大使館のご担当者であるDenis様や巌様を含めて7名の方がマイクロマシンセンターの秋葉原事務所にお見えになり、情報交換を行いました。当日は大きな会議室・セミナー室が利用出来なかったために、MEMS協議会のメンバーに声をかけることができませんでしたが、マイクロマシンセンターからはMEMS協議会やMNOICの紹介、ナノマイクロビジネス展の紹介、更に国際標準化活動の紹介を行いました。カナダは当該分野での国際協力にも大変熱心で、今後更にマイクロマシンセンターとの交流を希望しておられました。MEMS協議会もこのような交流を通じて更なるMEMS産業の発展や推進を図るべく、今後の活動を盛り上げて行きたいと存じます。(MEMS協議会 国際交流担当 三原 孝士)
写真 1 セミナーの様子
写真 2 ケベック州政府・在日事務所経済部 ドミニク・マルコット部長から開会の挨拶
写真 3 東北大学μSICの江刺正喜教授から挨拶
写真 4 MMC/MEMS協議会の専務理事・青柳桂一から挨拶
写真 5 MMC/MEMS協議会の今本浩史の講演
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