マイクロマシンセンターは創立20年の節目を迎えました
マイクロマシンセンターは、お陰様で本日創立20周年を迎えることが出来ました。これまでの皆さま方のご支援・ご協力に感謝申し上げます。
当センターは1992年1月に財団法人として設立され、その後マイクロナノ分野の技術開発の推進、産業化支援のための環境整備に係る活動を行ってきており、本日ちょうど創立20年の節目を迎えることになりました。
マイクロマシンセンター設立からの20年を振り返り概観すると、マイクロマシン技術開発プロジェクトの推進を中心にした最初の10年 (1990-2000)と、技術開発とともに産業化推進の活動が多くなった次の10年 (2001-2012)とに大別されます。
(90年代はマイクロマシン技術開発が中心)
当センターは、マイクロマシン技術研究開発プロジェクト(1991年から10年間、総予算:約250億円)の推進主体として1992年1月に設立されました。本プロジェクトでは、将来いろいろな形でマイクロマシン(数μm~数mm寸法の部品により構成された微小な機械)が実用化されることを期待して、マイクロマシン実現に資する技術的なプラットフォームづくりを目指しました。
国・NEDO委託のマイクロマシン技術プロジェクトが始動する頃のわが国経済はまだバブル崩壊前の絶頂期にあり、世界1~2位の経済大国として国際貢献が強く求められていました。技術開発分野ではわが国の基礎技術の貢献が少ないことが指摘されていました。このため本プロジェクトにおいては、じっくりとマイクロマシンの基礎技術について研究開発を行い、その成果を内外に広く普及させることも目標の一つに掲げられました
本プロジェクト推進の10年間、当センターは産学官の研究コンソーシアムを結成し、将来大きな産業波及効果が期待されるマイクロマシンについての共通基盤技術、機能デバイスの高度化技術、システム化技術を確立するための研究開発に注力しました。
また、毎年展示会としてのマイクロマシン展が開催されましたが、この頃は産業的な発展が伴っていなかったため、内容的にはビジネス展というよりも、マイクロマシン技術の成果を発表する技術展としての域に止まっていたといえます。
一方、マイクロマシン展と同時開催されたマイクロマシン国際シンポジウムや、当センターが主導し各国持ち回りという形で毎年開催されることになった国際イベントのマイクロマシンサミットは、「マイクロマシン技術」の概念を内外に普及させるという意味から、大きな功績があったと思われます。
(2001年以降は産業発展を支援する活動が中心)
マイクロマシン技術の10年プロジェクトが終了した2001年以降は、MEMS産業発展を目標にした新たな技術開発への挑戦や産業化推進の活動が中心となっています。
それまで長年マイクロマシン基礎技術の開発が進められてきたことに加えて、半導体製造技術やレーザー加工技術の進展も相まって、センサやアクチュエータに応用されるMEMS(微小電子機械デバイス)が各種製品に高性能化・高機能化をもたらすキーデバイスとして注目され、産業のマメと言われるようになりました。すなわち、マイクロマシン技術が牽引役となりMEMS産業化が進展してきました。
当初科学技術館を会場に数千人の入場者規模の技術展の色彩が強かったマイクロマシン展が年々活況になり、最近では東京ビッグサイトを会場にして1万数千人の入場者規模の立派なビジネス展にまで成長したことからも、産業の発展ぶりがうかがえます。
このような状況を受け、2001年以降はMEMS産業に焦点を当て、その発展のため、新たに数次の技術開発プロジェクトを推進し続けるとともに、MEMS協議会の設置(2006年4月)やMNOICの設置(2011年4月)等を通じて産業化を支援するための環境整備活動を進めてきています。また、センター活動に柔軟性や機動力を高めるべく、2011年4月に一般財団法人に移行しました。
今後も当センターでは、次の10年、20年を見据え、マイクロナノ分野の産業発展のため、先端技術開発に果敢に挑戦し、同時に産業化支援のための様々な環境整備事業を積極的に推進して参ります。引き続きのご指導・ご支援をお願い申し上げます。
なお、「マイクロマシンセンター20年の歩み」のWEBコンテンツを取りまとめ、HPにアップしました。ご高覧いただければ幸いです。
(マイクロマシンセンター 青柳桂一)
当センターは1992年1月に財団法人として設立され、その後マイクロナノ分野の技術開発の推進、産業化支援のための環境整備に係る活動を行ってきており、本日ちょうど創立20年の節目を迎えることになりました。
マイクロマシンセンター設立からの20年を振り返り概観すると、マイクロマシン技術開発プロジェクトの推進を中心にした最初の10年 (1990-2000)と、技術開発とともに産業化推進の活動が多くなった次の10年 (2001-2012)とに大別されます。
(90年代はマイクロマシン技術開発が中心)
当センターは、マイクロマシン技術研究開発プロジェクト(1991年から10年間、総予算:約250億円)の推進主体として1992年1月に設立されました。本プロジェクトでは、将来いろいろな形でマイクロマシン(数μm~数mm寸法の部品により構成された微小な機械)が実用化されることを期待して、マイクロマシン実現に資する技術的なプラットフォームづくりを目指しました。
国・NEDO委託のマイクロマシン技術プロジェクトが始動する頃のわが国経済はまだバブル崩壊前の絶頂期にあり、世界1~2位の経済大国として国際貢献が強く求められていました。技術開発分野ではわが国の基礎技術の貢献が少ないことが指摘されていました。このため本プロジェクトにおいては、じっくりとマイクロマシンの基礎技術について研究開発を行い、その成果を内外に広く普及させることも目標の一つに掲げられました
本プロジェクト推進の10年間、当センターは産学官の研究コンソーシアムを結成し、将来大きな産業波及効果が期待されるマイクロマシンについての共通基盤技術、機能デバイスの高度化技術、システム化技術を確立するための研究開発に注力しました。
また、毎年展示会としてのマイクロマシン展が開催されましたが、この頃は産業的な発展が伴っていなかったため、内容的にはビジネス展というよりも、マイクロマシン技術の成果を発表する技術展としての域に止まっていたといえます。
一方、マイクロマシン展と同時開催されたマイクロマシン国際シンポジウムや、当センターが主導し各国持ち回りという形で毎年開催されることになった国際イベントのマイクロマシンサミットは、「マイクロマシン技術」の概念を内外に普及させるという意味から、大きな功績があったと思われます。
(2001年以降は産業発展を支援する活動が中心)
マイクロマシン技術の10年プロジェクトが終了した2001年以降は、MEMS産業発展を目標にした新たな技術開発への挑戦や産業化推進の活動が中心となっています。
それまで長年マイクロマシン基礎技術の開発が進められてきたことに加えて、半導体製造技術やレーザー加工技術の進展も相まって、センサやアクチュエータに応用されるMEMS(微小電子機械デバイス)が各種製品に高性能化・高機能化をもたらすキーデバイスとして注目され、産業のマメと言われるようになりました。すなわち、マイクロマシン技術が牽引役となりMEMS産業化が進展してきました。
当初科学技術館を会場に数千人の入場者規模の技術展の色彩が強かったマイクロマシン展が年々活況になり、最近では東京ビッグサイトを会場にして1万数千人の入場者規模の立派なビジネス展にまで成長したことからも、産業の発展ぶりがうかがえます。
このような状況を受け、2001年以降はMEMS産業に焦点を当て、その発展のため、新たに数次の技術開発プロジェクトを推進し続けるとともに、MEMS協議会の設置(2006年4月)やMNOICの設置(2011年4月)等を通じて産業化を支援するための環境整備活動を進めてきています。また、センター活動に柔軟性や機動力を高めるべく、2011年4月に一般財団法人に移行しました。
今後も当センターでは、次の10年、20年を見据え、マイクロナノ分野の産業発展のため、先端技術開発に果敢に挑戦し、同時に産業化支援のための様々な環境整備事業を積極的に推進して参ります。引き続きのご指導・ご支援をお願い申し上げます。
なお、「マイクロマシンセンター20年の歩み」のWEBコンテンツを取りまとめ、HPにアップしました。ご高覧いただければ幸いです。
(マイクロマシンセンター 青柳桂一)
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